あらやだ。1書いてから一か月も経っちゃってるわ。そもそもお屋敷に行ったの7月の半ばやし。

というのも、自伝じゃなくて某大学教授が書いたこのサムネの伝記本、いかにも論文臭くて回りくどい、枚数稼ぎの無駄な文が多い。リーさんも歴史上の有名人みたいに、国の命運を決定づけた…というのではないみたいなので、街の名士ではあるけどアメリカ史には出てこないしwikiにも載ってない。書くネタに困ったのかな、って感じ。以前にも「関係ない人の話いらん!」って文句書いてたでしょ?

でもね。18世紀イギリス植民地時代のアメリカで、若くして親の海運業を継ぎ財を成し、街の議員として消防施設を整えたり、街の発展に尽くし、独立戦争では大佐として軍の指揮もとっています。

規模が国じゃないだけで、十分偉人です。街あっての国やし。

 

なのにこのリー家、次の代で破産して、このお屋敷も手放してるのだそうです。

今だったら軍人どんだけ優遇されてるか。勉強したかったら学費、職業資格取りたかったらその費用も全部軍が払ってくれるって聞いたかな。

医療保険も万全でしょうし(アメリカはこれが大きい)、本人年金はもちろん遺族年金も完備でしょう。(…でもうちの子は絶対軍には入れません。)

なのにリー家は…。アメリカ独立に尽力したのによ?独立戦争に命捧げてるのによ?見返りなんか気にもせずによ。

国自体がまだそれこそ黎明期、混沌としてるのだからそんな補償まで手ぇ回りますかいな、ですよね。分かりますけどね、分かりますけど。

あんまりじゃないの~!!

 

でも今はリーさんの功績も評価され、このお屋敷は歴史博物館として保存され、こうやって公開されています。

隣のレンガ造りの厨房は、以前はレストランや店舗として使用されてたようですが、現在一階はリー家の資料館、二階は街の歴史研究室になるべく改装工事中です。

リーさん、よかったね!

ガイドさんも「アメリカは古くなったら、壊して新しくしてしまうから残らないのよ。」とおっしゃるので、「え~、だめだめだめだめ!歴史あっての今だから!ここは残してくれてよかった!」と、また来年花が咲き始めるころ再訪する約束をしました。

 

これがレンガ造りの厨房。リーさんのお屋敷専用としてだったら、普通のレストランよりも大きいりっぱな台所ですねえ。その左がリーさんとこ。

分かります?これはリーさんの市じゃなくて、私の住んでる市役所の入り口に飾ってある昔の消防器具。19世紀半ばの年代表記が。

リーさんは自分の市で、こういうのを装備し、消防団を結成したりしたんでしょうね。

手前に机と椅子があるので、大きさわかるでしょう?今のビルみたいにバカでかい消防車がないころは、アメリカもこんなかわいい消火器具で火事を消してたんですね。

私はこの奥の部屋に、水道代や税金を払いに来てます。

 

あ、未練たらしくリーさんの名前ないかwiki見てたら、こんなものが。

見えます?アメリカ独立戦争に関する重要人物の中に、あのハンス・アクセル・フォン・フェルゼンの名が。

そうです。ベルサイユのばらの三人の主人公の一人。王妃マリーアントワネットさまの永遠の恋人。スウェーデン人のフェルゼン伯爵です!!

えええ、wikiに名前がでるほどなんだ。アメリカ人のリーさん載ってないのに?フェルゼン伯爵すごいやん!と思いました。

(チャールズ・リーというひとが載ってますがそれは別人。私の言うリーさんはジェレマイア・リーさんです。)