命をいただく作法

 10年くらい前のことです。テレビで長野県の善光寺のあるお寺の精進料理を紹介していました。檀家のおばあさんがたくさんの土筆を摘んで持ってきました。すぐにみんなでつくしのの処理を始めました。お湯も沸かし始めています。

 取材のアナウンサーが「すぐに処理しないとだめなのですか」と問いますと

奥さんが「命をいただくにはそれなりの作法が要ります」と言われました。

 

「命をいただく作法」という言葉が心に沁みました。

 

土筆の命をいただく作法は土筆を一番おいしい状態でいただくことなのでしょう。

なにげなく食事の時に言っていた「いただきます」は

「命をいただきます」の意味だったのだとその時分かりました。

私の命を守るために他者の命をいただきますという残酷でまた、そうしなければ生きられない業(ごう)のようなものも感じました。

 

ウワのそらで食べる、ゲームしながら食べるなどというのは命をいただく作法から大きく外れているし、「おいしい」という言葉を連発しながら食べる人は、命をいただく作法にかなっているのかなと思ったりしています。

 

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