青森県での方言は
大まかに
ざっくり分けると
津軽弁系と南部弁系があって
青森市は
津軽弁系ですが
方言としては
あまりキツい方ではないと思っています。
それは、
私がここで生まれ育ったから
そう感じている、
というのもあるし
祖父母が話す
より本場の（？）
津軽弁を聞いていたから
というのも
あるからかもしれませんが
もう一つ、
以前、県外の人たちの前で
親と普段通りに話した時、
「えー！思ったより訛ってない！普通にわかる！」と
残念がられた経験があるからかも。
今どきの青森市内の津軽弁は、
テレビでの王林ちゃんのように、
ゆるやかな訛り
（主にイントネーションの違い）
なのだと思います。
稀に、標準語への
翻訳が難しい言葉があったりするし
一つの言葉に
たくさんの意味を持たせることもあり
難しく感じることも
あるかもしれません。
けれど、意外に
北海道や東北では
共通語が多かったりするので
東日本の方々にとっては
難解ではないはず・・・。
そんなこんなで
夫は北海道出身なのもあり、
津軽弁の環境でも
わりかしうまくやっているのですが
先日
「わかりそうでわからない表現」が
あることがわかりました！
それは、かの有名（←青森ではね）な文。
聞こえたままに書くと・・・
「しゃべればしゃべたで しゃべらいる。
しゃべねばしゃべねで しゃべらいる。
どーへ しゃべらいるんだば
しゃべって しゃべられだほが いって
しゃべってらって しゃべってけ。」
ひらがなだと読みづらいけど
この表現には
「しゃべる（喋る）」が
たくさん出てきます。
冒頭部分は
吉幾三さんの魂のラップ（？）「TSUGARU」のサビ部分にも出てきます↓
ちなみに、祖父母は
まさにこの曲↑のような
ディープな津軽弁で話していました。
小さい頃は
意味がわからなくて
よくフリーズしていました。
漢字を混ぜて
標準語っぽく書くと
「喋れば喋ったで 喋られる。
喋らなかったら喋らなかったで 喋られる。
どうせ喋られるんなら、
喋って喋られる方がいいと
喋っていたと喋ってください」
まぁ、ほぼ標準語だからわかるよね。
・・・と思っていましたが・・・・
これまで
青森に移住する前から
何度も夫に聞かせてきた
フレーズにもかかわらず
ここに来て、まさかの
「で、どういう意味なの？」
との問いが。
まさかの！！
何がわからないの？と
よくわからずに考えていると・・・
「それはさ・・・」と
横で話を聞いていた母が
説明を始めたのです。
「喋れば 喋ったで 喋られるし、
喋んねば 喋ったで 喋られるのさ。
だはんで（だから）
どーへ喋られるんだば（以下略）」
と、まさかの
全く同じフレーズを
かなり滑舌良く
大きめの声で
説明し始めたのでした。
返事に困り、固まる夫。
いや・・・
ハキハキと
説明口調で話してるけど、
全く同じ言葉を繰り返しているだけで、
夫にとっては
説明になってないよね・・・
これ「喋る」の使い方が
独特なんですよね。
そういえば
県外にいたとき
「先生に喋ってくる！」と言ったら
「おしゃべりしてくるのかよ！！」と
つっこまれた記憶があります。
（シチュエーションは忘れたけど）
そして、その時は
なぜつっこまれたのか
意味がわからなかった。
そう、
津軽弁（青森全域？）では
「しゃべる」＝「話す・言う」なのです。
上の「先生に喋ってくる」は
「先生に言ってくる」ということ。
そこから、
・会話をする
・無駄口を叩く
・言いつける
・批判する
・伝える
・意見を言う
・噂する
あとは、広げすぎかもしれないけれど
・社交的、フレンドリー
・おしゃべり、口が軽い
などなど、
いろんな意味合いを持つように思います。
「話す」が「喋る」なのは
独特な使い方かもしれないけれど
「話す」が
いろんな意味を持つのは
標準語でも同じですよね！？
そう考えると
方言って難しくないし
面白いですよね。
ちなみに
上記の「喋れば喋ったで・・・」
私なりの解釈は
「言いたいことを言えば
言ったで批判される。
だからと言って
言わないようにすれば
言わないことを
また批判される。
どっちにしたって
どうせ人から
あれこれ言われるのなら
自分の言いたいことを
はっきり言った上で
批判される方がいいわ！
と、私が言っていたと
伝えておいてください」
・・・
素直に表現することを
後押ししてくれるような、
潔さがあって好きです。
みなさんの
お気に入りの方言フレーズはなんですか？