群ようこ『れんげ荘』 | 花鞠文庫*

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心配性の私が、大好きなものや時について綴っている
ひとりごと感の強い備忘録です。
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今まではお着物のエッセイを主に愛読していた、群ようこさんの小説。

れんげ荘 (ハルキ文庫 む 2-3)/角川春樹事務所


仕事にも、母との関係にも疲れた主人公キョウコが、れんげ荘というおんぼろアパートで、月10万円で何にも縛られない生活を始めるお話。自分の好きなように時間を使い、好きなものだけを選んで配置し、身につけ、食する生活。

逃げる、捨てる、放棄する、再起する・・・言い方はいろいろあると思いますが、環境に追い詰められたらそういう選択をすることもアリだと思います。キョウコはそのために資金を準備し、努力もしてますから。でも普通はなかなか出来ない選択でしょうー。

読みながら、職場ストレス、毒親、ミニマリスト、安全な食への関心など様々なキーワードが浮かびました。

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そして、作品中に登場した「森茉莉さん」について、群さんがエッセイ評伝を書かれていたのでこちらも拝読。

贅沢貧乏のマリア (角川文庫)/KADOKAWA / 角川書店