入院2日目。
予定より1時間遅れてオンコール、
浴衣に着替えて手術室へ向かいました。

手術室を入るとまず
待機スペースがあって
続々と手術後の患者さんがベッドごと運ばれて
出ていきます。
さらに奥の自動ドアをくぐると
ガレージのようなシャッターがずらりと並んでいて、1〜20位の番号が書いてありました。
私は10何番かの部屋に通されました。
中に入ると、広々としたスペースの真ん中に
手術台があって、周りに色んな医療器具がずらり。
視覚的に緊張感マックス。
オルゴールのBGMが流れていて
少しだけ気持ちが和らぎました。

台に横たわって、手の甲に点滴のルートをとって
手と足は紐で台に軽く固定されました。

今から麻酔が入りますよ、
と声をかけられて数回、深呼吸しているうちに
意識は無くなりました。

次の瞬間、
ズキズキするお腹の痛みで目が覚めました。
「終わりましたよ」
「痛みはどうですか」
と声をかけられて
「痛いです…痛いです…」
と答えましたが喉がかすれてうまく
声がでません。

痛み止め追加を指示する声が聞こえて
安心したものの、
猛烈なズキズキ感は解消されないまま、
ベッドが動きだしました。

声を絞りだして、スタッフの方に
「播種はありましたか?」
と聞きました。

「播種はありませんでしたよ」
と答えがあり、安堵しました。