日本のさつまいもは人気

近年、ねっとり甘い焼き芋ブームが起き、その人気を支える代表品種のブランド芋には「安納芋」「べにはるか」などがありますが、日本の高糖度のさつまいもは、海外からも高く評価され、輸出が急拡大しています。
 
ねっとり甘い焼き芋にするには、収穫後にさつまいもを一定期間貯蔵して、さつまいもに蓄積されたでん粉の糖化を促す必要があります。
 
最も早い出荷は9月下旬頃となります。
 
日本以外では、アジア、オセアニア、アフリカ、中南米、北米、欧州の一部など113カ国で栽培されています。
 
さつまいもを主食としている国は、パプアニューギニア高地人やソロモン諸島ですが、東アフリカのブルジンやウガンダ、中国ではさつまいもが多く食べられています。
 
日本の輸出先はシンガポール、香港、台湾を中心に、タイ、マレーシア、ドイツ、イギリス、カナダなど10カ国の地域です。
 
シンガポールは「べにはるか」や「シルクスイート」などのねっとり系
 
香港や台湾では「宮崎紅」のホクホク系が好まれています。
 
宮崎紅(みやざきべに)は、宮崎県串間市を中心に栽培されているさつまいもで、宮崎県オリジナルの品種です。
 
また、紅芋焼酎「赤日向•2010年発売」にも使用されているさつまいもです。
 
日本産のさつまいもの輸出量は年々増えており、2013年から2022年まで年平均20%上昇しています。
 
中でも香港、タイ、シンガポールの3カ国で輸出の約9割を占め、シンガポールへの輸出量が世界第3位の市場となっています。
 
シンガポールでは日本産さつまいもが大人気となっています。
 
10年で12倍に急増するなど、さつまいもの輸出はアジアで人気が高くなっています。
 
輸出する場合、植物検疫所の検査に合格しなければ輸出できない事など、国によっては検疫が厳しく輸出が難しいケースも有るようです。
 
また、さつまいもは寒さに弱く、輸送期間中に腐ってしまうことが多いことから、より良い輸送環境が求められています。
 
検疫は伝染病を予防するため、その有無について診断、検査し、伝染病の場合には消毒、隔離などを行います。
 
日本では、ペスト、エボラ出血熱、ラッサ熱などが検疫感染症に指定されています。