
私は とても思慮深さに欠けていた子供だったと思う

そして収集癖があった。
その収集癖は継続して何かを・・・と言うのではなく
目の前にある興味を持った何かをその時にだけ
出来る限り集める

まぁドングリを見つけたら その場にしゃがみこみ大量に拾うとか。
それを家に持ち帰って机の中や箱に入れ存在を忘れる

道を歩いていると石に目がとまり 少し綺麗な石を拾う。
よーく見ると魅力的な石がいっぱい

スカートのポケットに石をつめ持ち帰る。
手に持った石は箱に入れられ
ポッケに入れた石は そのまま忘れられ洗濯機に

次の日 洗濯した祖母にこっぴどく叱られる

秋になるとカマキリのフワフワした卵を何個も見つけ
机の引き出しに大事にしまう

もちろんそんな事はすっかり忘れる

ある日 学校から帰ってくると部屋の中には無数の
子カマキリがワサワサと



部屋からも這い出たらしく 母親にこっぴどく叱られる

ドングリも机の上の入れ物に山盛りに入れて置いておいた

ある時 見るとドングリの山が踊っていた

子供ながらにドングリが踊るわけないよなぁ

と思いつつ眺めていたら ドングリの中身を食べ終え
コナラシギゾウ虫がウヨウヨと出てきていた

あまり気持ちの良いものではないので そっと両親の部屋に
置いてきた。
その後のことは記憶にはない

トカゲの尻尾も机の中にしまっておいた。
干からびて臭くなるも気がつかず 何十本も

母が臭うので机の中を見たら 細い干からびた
トカゲの尻尾が

このときも
「バカ!」

と叱られた

今思えば あまり頭の良くない子供だったんだと思う。
それでも夢中で集めてる時は楽しかったなぁ
