テニス全豪オープン、男子決勝もすごかったです。

全豪オープンはハッピーオープンと呼ばれているらしく、

もともと観客の声援が派手で、ここが好きな選手も多いらしい。

さらに決勝戦は、チチパスとジョコということで、

どちらも大勢のサポーターが駆けつけていた。
セルビアからそんなにたくさんの人が来たのか豪州内からか知らないけど、
オーストラリアって、ギリシャ本土を除くと
最大のギリシャ人コミュニティがあるらしく、ギリシャ陣もたくさんいて、
観客はどちらの選手にも大声援をおくっていた。
それがもう、大声援が湧く円形闘技場での死闘に見えたんですね。
しかも相手はギリシャ人ってことで、まさにグラディエーターでしょう、みたいな。
いや、もしかしてグラディエーターはローマ特有で、
ギリシャでは円形劇場ではギリシャ悲劇とかの上演だけだったかもだけど。
(関係ないけど、ギリシャとローマってつい一括りにするけど、
ギリシャは優美で、帝国ローマは多分もっと残虐で粗野ですよね。)

 

今や女子も男子もパワーテニスの全盛期というか、

強打が打てないと勝てない時代になったようですね。

ジョコはあまりパワーヒッターというイメージはなかったけど、

チチパスと強打を打ち合っているところを見たら、いやもう、

目が追い付かないというか、超人的な力と動きでした。

テニスって優雅なイメージなんだけど、ほとんど死闘って感じでした。

3セットで終わってよかった。

途中からしか見てないけど、これで5セットあったら、見る方も疲れる!

 

しかも、ジョコは、相手と戦うだけでなく、試合中のヤジにも悩まされ、

足の怪我も実は怪我してないんじゃないかとか言われたり、

父親がプーチンを支持しているとか(そのせいで父親は決勝にも来れず)、

テニスには関係ない誹謗もあったり、

もちろん、去年の大会では国外退去をくらって出場できなかったし、

その後ウィンブルドンで優勝してもランキングポイントはないし。

いろんな思いを押さえつけて頑張ってきたんでしょう、

世界一への返り咲きもあって、優勝後、めちゃくちゃ泣いていた。

観客席のチームのボックスに上がると床に倒れ込み、かなり長い間泣いていて、

やっと席に戻ってからも、大声で嗚咽しながら泣いていた。

会場の人ももらい泣き、もちろん私ももらい泣き(汗)

セレモニーまでに落ち着けるのか解説者が心配していたほど!

 

 

でもセレモニーではちゃんと、若手選手に向けて、大きな夢を持つように、

どんな出身であろうと、すべてが可能だと、感動的なスピーチをしていました。

小さい頃に逆境にある方がより強くなれる。

誰に何を言われてもあきらめてはいけない、

たった一人、自分を信じてくれる人を見つけよう、夢は叶う、と。

 

そしてレジェンド選手のロッド・レーバーに挨拶するのも忘れない。

いや、ロッド・レーバーって、チェックしたら今84歳とのことだけど、

ウィンブルドンにも毎年来るし、地元大会だとほんとに毎日客席にいる!

さすがジョコ、テニスの歴史と自分の立ち位置を自覚してる。