自分のチャームポイント


自分のチャームポイントはまつ毛だった。


生まれた時から

くるりんとした長いまつ毛を、

助産師さんに沢山褒められたと母に聞いた。



ビューラーをせずとも綺麗にカールした

長いまつ毛は、多くの友人に羨ましがられ


まつエクに行くと

毎日色んな人のまつ毛を見ている人にも

必ず驚かれるほど、自慢のまつ毛だった。




チャームポイントを奪った奴


そんなチャームポイントも、今は無い。


自慢だったまつ毛を奪った奴がいる。



それは【抗がん剤】。


2021年7月~9月まで

4クールやりきった抗がん剤治療。



副作用で髪の毛はもちろん、眉毛や鼻毛まで

身体中のありとあらゆる毛が抜けた。



抗がん剤治療から2年以上が経ち、

髪の毛はキレイに生え変わり、

不要な体毛までも生え揃ったのだが…


完全に元通り、というわけではない。



そう、まつ毛が元に戻らない。



長さも足りない。

カールも足りない。

そしてきっと本数も。



いつかはきっと元に戻ると思いながら

気付かないふりをしていた、このまつ毛。






我が子へ遺伝


そして12月に誕生した我が子は、

私のチャームポイントだったまつ毛を

思い出させるほど長くて綺麗なまつ毛を

持って生まれてきた。



買い物してると店員からも

赤ちゃんのまつ毛を褒められる。



そして店員はこう聞いた。


「まつ毛はパパ似ですか?」






目を逸らしてた事実


店員からの質問。


(ママのまつ毛は長くないから、)

まつ毛はパパ似ですか?


ということだと悟った。



目を逸らしてきた事実を突きつけられた。


副作用で1度抜けたまつ毛は

悲しいほど元通りになっていないんだと。



乳がんの抗がん剤の副作用で

まつ毛が抜けて元通りにならないだけで、

このまつ毛は私の遺伝なんです!


…と、伝えることはもちろんせず、


「はは~どうでしょうね~」で乗り切った。




が、地味にショック受けたなぁ、、


あれだけ褒められてきたチャームポイント

が失われるとやっぱり凹む。。



初対面の人はこの子のまつ毛が

ママ似だとは分からない。

なんだか寂しいな、、




でも抗がん剤したことは後悔してない!


この短いまつ毛も、勲章だ。


今日も元気に生きて、

明日を迎えられることに感謝キラキラ