短大1回生の頃
夏休みに彼氏ができた。
後期の授業が始まると、
電車で一緒になった同じコースの鈴ちゃんから
「私達は、彼氏がいないけど…」と、ひとくくりにされた。
いうタイミングを逃した。
席に着くと、話しやす人(マツコさん)と前後の席になり
夏休みのことを楽しく喋った。
夕方、彼氏ができたことを聞きつけた鈴ちゃんが来て、色々言われたが、私は、薄く笑ってなにも答えなかった。
そうこうしてるうちに、音楽鑑賞で音楽ホールに行く授業があった。
鈴ちゃんに行くのか行かないのか聞かれた。
ちょっと怠かったので、決めかねていると伝えた。
「実は、このグループからさそわれている」と言われたので、「いいね!みんなでいくの」これで、1人いなくても(私が行かなくても)鈴ちゃんは気にしないだろうと思った。
「誘われてるのは私だけ」と、鈴ちゃんは、話を続けた。
私は、あまり喋ったことのない人からよく思われていないと聞かされた。
私の事を悪くいう人がいて、それが鈴ちゃんだとわかった。
それなら、私の事は気にしないで みんなでどうぞと返事をしておいた。
この頃、母から入学祝いにもらったカバンを好んで持っていた。
うちの短大には、制服があったので、唯一、カバンだけが自由だった。
このカバン、制服の時でもジーンズでも持てるので気にっていた。
鈴ちゃんから全く同じものを親に買ってもらうけど、「いい?」と言われたので「良いよ」と答えたが、私は次の日から違うカバンを持つ様にした。
2回生の頃になると
流石に鈴ちゃんと一緒に行動するのがしんどくなって、前期と後期の授業を故意的に入れ替えて受講し合わない様にした。
沢山いるなかで、あまり知り合いがいないのも気楽で良いなと思ったら前の席にマツコさんが座っていた。
私と同じ様に気楽にやっていた。
2回生の私は、彼氏がいなかった。
同じコースの子の紹介で合コンに行った。
そのことを聞きつけた鈴ちゃんは、その子から私とトオル君が良い感じになっていると情報を得たらしい。
いつの間にかトオル君と仲良くなった鈴ちゃんは、ふたりきりで水族館に行ったと、お魚のぬいぐるみをくれた。
鈴ちゃん曰く、トオルくんは、私とのことを相談したいからと鈴ちゃんを誘ってご飯食べに行ったりと、今回の水族館も行った…との事だった。
ぬいぐるみは、トオルくんから私に渡してと言われたそうだ。
私は、「有難う」と受け取った。
でも、吸盤付きのぬいぐるみには居場所がなかった。家で勉強している妹のデスクの脚にくっつけてみた。
妹は、喜んでいた。よかった。
後日、
鈴ちゃんから、トオルくんから告白された。
トオルくんは、私をだしにして鈴ちゃんと会っていたと、言われた。
私は、「私に気を使わずに仲良くね」と言った。
鈴ちゃんは、トオルくんのこと好きではないと困っている様だった。
なんかややこしそう。
私の事、良くも悪くも意識しすぎよ。
なるべく当たらず障らずできたけど、どうしても私とぶつかりたいみたいだね。
私…自分からは言わないけど
彼氏いるの。
授業の空き時間は、誰もいない第一校舎の中庭が見える良い場所で音楽聴いたり本読んだり、お茶したり、日向ぼっこして過ごしてるの。
この作品(話・番組・動画)はフィクションです。 実在の人物や団体などとは関係ありません。
↓おまかせ広告です。
ポチるだけでは、購入になりませんのでご安心下さい。