「スペアキーは作らない」

そう言って、彼から

マスターキーを渡された。


彼女は泣きながら教えてくれた。



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それでは、本編に戻ります。

物語は、主人公の女性。

その彼氏と、元カノ

3人のバツイチ子持ちの修羅場です。

【再投稿です】

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スペアキー



週末、彼の家にお泊まりした。

深夜1時過ぎに風呂の湯を溜めてたら

『ドンドンドン』ドアをきつく叩く音が聞こえたので慌てて玄関を覗き見た。

リビングにいた彼も同じように顔を覗かせ2人で顔を見合わせた。


『ガチャガチャガチャ』ドアノブを回しはじめた

酔っ払いがフロアーを間違えたのかな?


彼が慌ててチェーンをかけに行ったが間に合わず


『ガチャ』開くはずがないと思っていたドアが開いた。


元カノがマスターキーを使って部屋に乱入してきたのだ


「もう別れている」彼が私に向かってそう言った。


それからが修羅場だった。


2人で話がしたいと私を帰らせようとしたり

それが叶わないとなると

凄い剣幕で私に近づいてきた。

怒りの矛先が私の方に向いたのだ

『引っ叩かれる』そう予感した。

なら、その気持ち受けてやろうと思い目を閉じた。

『あれ?』何も起こらないので、薄目を開けたら彼が私の壁になっていた。


彼は、隣の部屋の襖の影に私を隠した。


怖くて震えた。

皮膚を叩く音と怒鳴り声が聞こえた。


爪を立てて引っ叩いたのだろう

彼は血まみれになっていた。


私が彼に駆け寄ると


彼女は、私が隠れていた襖の影に座り込んで泣き出した。



居座るつもりだ

明日は、子供の日なんだよね。

早く風呂に入って寝たいな。

明日、子供と靴を買いに行く約束をしているのにな。


始発でお家に帰ろ。




ねぇ、私知ってるよ。

マスターキーを持ってても

心は満たされないことを


だって、人妻だったことがあるからね。

(マスターキー持ってたからね)


-----他にも女はいるけど、この部屋に入れるのは君だけ


いつだって、ゆらゆら揺れ動く彼の気持ちは、彼女を不安と寂しさでいっぱいにさせていたんだよね。




「私が本命(マスター)じゃなくて2番目(スペア)なら良かったのにね」

「そうすれば、揉め事もおきなかったのにね」


別れ際に私が言った捨て台詞


彼はそれを間に受けて、新しい恋を手に入れても私に何年も連絡をよこした。


恐ろしいほどの着信履歴と留守電が入った。

反応しないと今度はLINEやメールを送ってきた。

返信や既読をつけないと、

不特定多数のSNSで私を探し出してはDMをよこした。



内容は、

今付き合っている彼女のスペックの高さ

でも、その恋を失いそうになっている。ひとりになるのが寂しくて怖くて仕方ないというものだった。


その長文は、ブログにでも書いていそうな不特定多数の人が読んでもいいような文面になっていた。複数の歴代の彼女にコピペして手当たり次第に送っているのも察しがついた。



そのなかで、寂しい女がまた引っ掛かる。

身体を許して一時だけ寂しさを埋めあう。




結局は独りになるのが嫌で

寂しさを女の数で埋めようとしている。


彼の女に対する執着にはゾッとする。


自分が容易く裏切るからどんな女も信用できないでいるのだろう。



真夜中に送られてくる数十枚もの自撮り写メやムービー。

まるでTwitterで呟いてるような独り言。

彼が運営している趣味のバイクブログへ飛ぶURLの貼り付け。

インスタにアップしてそうな、リア充生活の写メ

趣味バンドで演奏してる動画。



自分と名乗っていないSNSで探し出され、そこから連絡が来ると気持ち悪さが倍増する。

即ブロックだが、彼が新しいアカウントを作成してしまえばまた連絡がくる。


なので、実名を名乗っているLINEを生け贄にし、ちゃんちゃか投稿が溜まってきた頃に、既読をつける。それを延々と繰り返した。









私はね

マスターキーは誰にも渡さない


スペアキーすら作る必要もない


だって、


私の男はキーすら持ち歩かない。


チャイムを鳴らせば私がドアを開けるから




「ただいま、ママ」

「おかえりハルヒ」


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この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。


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この物語は、再投稿です。