イケメン先生付き合って下さい。2

 新学期。コロナ禍で、体育館に集まれないので朝礼は、webで、生徒は各クラスのモニターをみるというスタイルになっている。

 数名の教育実習の先生が順番に挨拶と自己紹介をした。
中でも背が高くてスタイルの良い先生に注目が集まった。
 その先生は、マスクをしてるにも関わらず秒で『イケメン先生』とあだ名を付けられた。

 チャイムが鳴るとイケメン先生が、教室に入ってきた。ただそれだけなのに教室が騒ついた。
軽く挨拶を済ませると、「僕になんでも質問して下さい」と、教卓に両手をついて、ニッコリ笑った。

「先生!身長は何センチですか?」
「181センチです」
「体重は?」
「57キロです」
生徒からの質問攻めが始まった。
「えーその身長でその体重! 細! ヤバイ、スタイル良すぎ」
一言答えるたびに黄色い声が上がる。
興味津々のラリーが続つづいた。

 ほんとに何でも答えてくれるんだとわかると、質問がかなりプライベートなものになっていく。
「好みのタイプは?」
「勉強を頑張る子です」
「彼女はいますか?」
「います」
 先生は、はぐらかしてもよさそうな質問にも堂々と答えた。すると、隣のクラスから苦情がきそうなほどの「え〜」という残念そうな声が上がった。
先生は、あまりにも凄いリアクションだったので「そんなに?」と、少し引いていた。

 彼女がいるのか・・・・
みんな、秒でフラれたような気持ちになったのだ。

 そしてこの話は、伝言ゲームの様に違うクラスに、違う学年にと、あっという間に小さな街に広まった。


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