次へとつなぐ
先週クリナムの受粉をしました
僕が留守している間にも
なんらかの方法で花粉を受け取り
続々と種子を付けてます
植栽のブルビスペルマムが多頭株に見えるのは
自分の周囲に自分の種子を散布するからです
やはり多産です
白の因子を持つ子孫が増えるのは間違いないですね
ところで僕が最も懸念していたこと
クリナム交配種は不稔になりやすいこと
不稔ならば改良は止まってしまいます
そしたら
同じ株でも不稔な花茎もあります
結実要件は雨かな?
受粉後に雨があると安心して種子を作るのかも知れません
これで次に繋げます
この中には立夏交配種に素心花を乗せたものもあります
今後の展開に期待しています
ちなみに結実した株は
当たりです
我が家のヒツジグサ
去年とったヒツジグサの種子
お分けした先でも順調に発芽しているようです
そこで我が家のヒツジグサを見てみます
芽が出ていました
水中葉が三枚、思いの外順調です
種子は人にあげたか自然に返したかで
手持ちはハンギングに蒔いたのですが
まさかと思い親鉢を持ち上げてみると
抜けるものは抜き取りハンギングに移動しました
途中から芽と根が出るのですね
そして茎のようなものはさらに上に伸びます
泥の深さを計り、無理のない高さで芽を作るのかも知れません
そうでもしないと泥の深さはまちまちですし
泥の下では好光種子では永遠に機会が訪れないかも知れません
泥の中から潜望鏡をあげる
そんな推理をしています
ハスの発生と似ています
またオレンジ色なのも意外です
花は白一色なんですが
色素を作る要素はあるようです
5株ほどの実生をベッドに移しました
実生はたくさんあるけど
全て育てるわけにも行きません
実生ベッドと親株の根元
どちらかが残って次世代になることでしょう
素心花
週末に地元です
クリナムが咲くのを心待ちにして
暗くなるのを待って見に行きます
クリナムは夜開くのです
まずはブルビスペルマムから
咲き始めは色が濃くて
色が薄くなる系統
そして今年初めて咲く株
全く赤身の乗らない白の素心花
この種子の兄弟は新潟で昨年素心花が咲きました
僕のところでも咲いて嬉しいです
立夏交配種
先週とはべつのかぶが咲きました
花の開きが良いです
上の写真で写っているのがブルビスペルマムの横姿
それに比べて下の写真は花弁が相当開いています
これってブルビスペルマムの純系ではなかなか見られないもの
今後の育種にも欠かせない性質です
これは大事にしなければ
クリナムを育てる中で花弁の開きは外せません
そして願わくば昼間も閉じないこと
今後も耐寒性クリナムの改良を続けて行きますが
今日の花が種子を実らせ、それが花を咲かせるのは五年後
なかなか改良は進みませんね
何人もの手を経てなし得るものかもしれません
クリナムの新花
週末飯田に帰っています
安曇野にはない穏やかな空気に
心も体もホッとしています
安曇野が悪いわけではないのですが
安曇野は空気が良くも悪くも澄んでいて
少しだけ居心地が悪いのです
夜になるのを待って今しがた写真を撮りました
開花してるのは室内からでも香りでわかります
さてクリナムを見て見ましょう
寒さに強い原種です
安曇野で見る地植えクリナムもこれです
マイナス15度でも地植えなら平気みたいです
自家受粉しやすく交配が面倒です
開花した時には自分の花粉が柱頭についていることが多いです
もう15年くらい前
園芸ニュースレターのご縁で
ROKAさんからオリジナル品種
立夏の小苗をいただきました
それは一度だけ花を咲かせましたが
長野の強い冷え込みで枯らせてしまいました
その時にブルビスペルマムと交配した種子がやっと咲きました
交配種なので花にバラツキがあり
今後のバリエーションに期待が持てます
花弁の全体がピンクに染まります
花はブルビスペルマムより大きく
二代前のムーレイと同程度かと思います
立夏交配種その2です
染井吉野の色に近いです
小花柄が短いので花がまとまって
暴れないのは良い性質かもしれません
長野県ではムーレイは冬を越せませんが
ブルビスペルマムの血が入る事で
屋外越冬できるクリナムが誕生しました
従来はポウエリーとブルビスペルマムしか無かった長野県のクリナム
新たな二種類が参加することになりました
種苗や豊富な知識を惜しげもなく与えてくださったROKAさんやお世話になった皆さん
感謝しています
今後もブルビスペルマムを中心に育種を続けて
寒冷地向けクリナムを広げていきたいと考えています
立夏交配種はまだいくつもあり
蕾が上がってきています
来週帰ったらまた新花を見られると思うと楽しみです