続、月曜日の稽古より。

『お前らの剣道にはな、

「攻め」がない。』


T先生、曰く。

 

おお、ついに。

これまで積み重ねて来た、ひたすらの面打ち、ひたすらの切り返し、

切り返しを分解しての間合いへの意識、感覚をはっきりさせること。

 

そして、「攻め」。

みんなを集めます。

「攻めいうのはな、

打つこととちゃうぞ。」


一人と竹刀を構えて向かい合います。


「まずはぐうっと気勢を

充実させるやろ・・・?
相手の頭をかちわったる!!

ぐらいの気持ちや。」

そして、お互いの竹刀が触れるか触れないかの距離から、一歩、すうっと前に。

同時に竹刀の先はぐうっ・・・と相手の胸元に。

 

(打つぞ!!)

 

「で、質問。

福井の剣道やっとる子どもがな、
こう詰められた時に9割取る構えって

知っとるか?」

剣先を右に、竹刀を横にして面を守る構えを取る子どもたち。

 

「そう。そこで・・・。」

 

パンッ!!

 

小手一閃。

「な?攻めるやろ?面打ちに行く

思わせるやん。人間って生きもんやから

反応してまうねん。で、お前らは

その竹刀の上からわざわざメーンって

行ってがしゃーんやろ(笑)?

だから勝てへん。

もう一度。

「攻めるやろ?相手をよく見るねん。

浮いた。どこが空いてる?

小手守った?こっちや。

パーン!!

左メン。

「な?お前らもっと攻めを楽しまなあかん。
面を狙って小手を打つ、小手を狙って

面を打つ。実戦剣道のひとつや。

ちょっとずるいけどな(笑)。
こんなことわざわざ誰も教えてくれへんで?」


そして、攻めが生きるのは練習に練習したメンがあるから。

間合いを知って、前に出る気持ちがあるから。

 

おおお。これまでの経過を踏まえ、初心者おじさん剣士も凄く感動しました(笑)。

そうか、そうだったのか。あの吐くほどのメン打ちの意味がここに・・・!!

 

「剣道はメンや。」

 

深い、深すぎる。そしてやはりT先生は怖いだけの人じゃない(笑)。

 

ああ、子どもたち、伝わったかなあ。

剣道は面白い。もっとずっと面白い。

 

次の木曜日は試合稽古、日曜日はまた大会。

みんなの「攻め」が、見れるかなあ(笑)。