「意外に思われるかもしれませんが、私たちは技術的な指導を事細かに行う

ことがあまりないですね。」

「そうですね。ただ、子どもの頃父には、打ち間に入ったあと左足を継がない

ように言われました。私自身も、その点については強く言うようにしています。

歩かないように、継いで打たない様にということです。」

「リズムでいうと、「イチ、ニ、サン」ではなく、「イチ」で打て、ということですね。

一拍子で打てます。」

「これ、意外にできないんですよね。左足を継ぐと楽ですから。」

「切り返し、面打ちにしても、そこだけは譲らないようにしています。小さい子に

対しては、左が前に出ると、「イチ、ニ、サン」のリズムになる分、振るのが遅く

なるんだよ、と実践しながら説明することもありますね。」
 

いばらき少年剣友会 雨谷益水教士七段、雨谷鉄平錬士六段、雨谷水紀五段

(剣道時代11月号より)

(打ち間に入ったら)左足を継がないで、
一拍子で打つ。


この「左足を継がない」というのは少年剣道について書かれた文章で、特に

全国の強豪道場、教室が実践している方法として何度も目にしています。

実は、今密かにうちの娘にも身に付けさせようとしている「打ち」でずっと研究しています(笑)。(^-^;)

そして、本題。

突然巡って来ました憧れの「元立ち」。おお。

 

先日曜日の自主稽古、最後の掛かり稽古でT先生よりご指名。

 

元立ち4人、子どもの数が8人と巡りが丁度良くなるのと、多分僕の体力残量に

気を遣って頂いたのだと思います(笑)。(^-^;)

いいんですか?!と躊躇している間もなく開始・・・。

 

いかん、打たせるのは打たせるとして、何をすれば良いのだろう。

 

そうしている間にも子供たちの体力はどんどん削られて行きます。

(それも一つの目的とは言えますが、この稽古は本当に、キツイです。(^-^;))

あ~、何か子どもたちに与えるものが無ければ・・・。

 

あ、「左足を継がないで、一拍子で打つ。」

子どもに面を打ってもらって抜けさせる、振り返り様にすっと打ち間に詰めます。

「はい、そこ打って!」

「一歩で!」


「左足継がないで!」

 

理屈はあとから付いて来る。とにかく「これだけ」を繰り返しました。(^-^;)

 

隣りはT先生、視界の端で床をスライディングですべり転がって行く子ども(笑)。
 

K先生のところも今日は厳しそうだ。

 

経験上、一番ツライのは、それが「いつまで続くか分からない時」。(^-^;)

ですから、自分の場所では打ち込みのカウントをすることにしました。10本。

「もうあと二本!」「はい、次ラスト!ファイト!」

そして終わった子には必ず「頑張った!」と声をかけます。

時間が経つにつれ疲弊してゆく子供たち(元立ち4ヶ所をひたすら巡る・・・)。

自分の前に立った時点で息がぜいぜい、ふらふら、涙目の子も・・・。

おじさん、分かるぞ。(T-T)

気持ち、自分のところで休めるようにします(本当に気持ちです)。(^-^;)

「いいよ、慌てないで。ゆっくり、しっかり!」

「もう一回だけ、頑張った・・・!」

終了~(笑)。

以前、「元立ちがちゃんと考えなアカン!休みとちゃいますよ!」と

T先生に注意されたことがありますが、今回はっきりとその真意が分かった気がします。

子どもたちのためにより良い元立ちを目指す。

ひとつ、新しい目標が出来ました。(^-^)v