人が、俺が、走るという事は、自らの思考、の向う方、へ、人体が進む、のではなく、
世界が、俺の、向う方、より、俺の、後景へ、後退、して、ゆく、という事、だ、
人が、俺が、古くなる、より、早く、後景より、後退を、してゆく、ものを、未来、と呼ぶ、
薄褪せた、走馬灯、を、キネトスコープ、を、回す、真冬の、曲馬団より、離れて、
お前は、誰か、言え、お前の、名前など、誰も、知りはしない、そうだろう、
一体誰が、お前の、想像力を、規定した、のか、
誰の様に、考え、誰の様に、知り、誰の様に、見、誰の様に、振舞う、としても、
お前の、名前、など、誰も、興味、は、ない、そう、だろう
だから、さ、湿気った、煙草、を踏み消して、決して、誰の、もの、でも、ない声を、上げろ、
お前は、お前自身、の想像力、だった、お前は、お前自身の、限界を、知らない、
一羽、の、幼鳥、だった、
誰が君達より声を奪ったか
君達は誰の声で喋るのか
人類史の端っくれで
今、誰のものでも無い声を上げよ
君を君たらしめるただ一言を口にせよ
振り返るな、塩の町を