胃袋を掴めたら、いいっていうし、節約レシピ知ってたら、とてもいい妻になるだろうと思わせることができる。

モテない女にとって料理という項目は必須項目。
それだけではないのだけど、冷凍保存レシピの本を買ってみた。

私は料理はしてこなかった。
うちの家は担当制にしており、料理は管轄外だからだ。
ちなみに妹の担当である。
(わかってる、アラサーならそれは危険だということを)
なので、口には出してこなかった。

が、しかし。

ここ数ヶ月、うちの家計簿をつけていて、節約するには食費が重要な鍵を握っていることに気づいた。

なぜ気づいたかというと、会社の男性の家庭がうちに酷似しているからだ。

その男性社員は既婚者でお小遣い月1万。
自分の親への仕送りも奥様に交渉してやっとだ。
そんなにお金がない原因は何か。

まわりの女性が話を聞いて、お弁当をみて察するに、この男性の家庭は既存のおかずを買ってしまうことが多いようだ。
お弁当には出来合いのものが詰められているのが目立つ。
それでいて、卵焼きという簡単なものが滅多に入ってない。
茹で卵やスクランブルエッグは入ってる。

ここから推察することは、その男性の奥様は料理がちょっと苦手のようだ。
もしくは働いているため、料理する時間がないと考えているのか。
だから、出来合いを買うことが多い。
男性は家で天ぷらや唐揚げを食べたことがないと言っていた。
揚げ物は外で食べるのだ、と。

そんなこんなで、お小遣いは1万。
一家の大黒柱が、である。

しかし、これはうちの家にも当てはまる。
みんな働いており、母は体調がいいときだけ料理を助けてくれる。
父はできない。
妹はこの前、仕事から帰宅して、

疲れた、何もしたくない!

と言ってお寿司を宅配注文することを提案した。
それぞれ自腹とはいえ、週末ごとに外食や既存のおかずを買っていてはキリがない。
このパターンはよくある。

女が3人もいて、その日は冷蔵庫にたくさん物が詰まっているのに、何もせず寿司を注文。
腐りかけの食材もたくさんある。

私は「何で作らないの!作って!」と憤慨しつつも自分も疲れていたので宅配された寿司を食べた。
疲れている人に作って、という発想もまずい。
「待ってて、作るよ」と言えれば良かった。

うちは食品ロスが多い。
野菜室はよくカビが生えて干からびたものが転がっている。
父が畑をしていて、収穫時期が遅かった野菜もすぐ萎びて転がっている。

それらは捨てるしかない。


冒頭に戻るが私は危機感を覚え、冷凍レシピを買った。
妹が疲れていても、つけおき肉や切った冷凍野菜があれば、帰宅するのが早い人が何かしら作ってくれる可能性が増えるからだ。
もし、私が1番なら作る。


本には簡単なレシピが、たくさん載っていた。
料理が下手だけど、作るのは楽しそうだと思った。

せっせと冷凍野菜つめていたら、母が

人参にはいちょう切りか乱切りなどあるのよ、知ってる? 

と飛んできた。私は本に載っているし、そのくらいの知識はある。
そう返した。

で、本に載っていたトマトと塩昆布の炊き込みを作ろうと思った。

けれど、母が


失敗したらどうするの、私、塩昆布嫌い。

と言ってとめられた。


ちょっと待ってくれ、アラサー の料理に手を出さない女が少しでも興味持ったら、そっとしておかないか。

ほんとは構って教えてやりたいが寝る前でだるいから、とりまやめとけ、置いとけ、と言うのかもしれない。

私の就寝時間が減るのが心配とも言っていた。

いつまでたっても親は親。
ありがたいけど、そういう無理をさせないと実家暮らしのアラサーはいつまで立っても孫見せられないよ。

料理は生きるためにも必須。

私、ど下手だから練習していくことにしたよ。