思い出の山野草・高山植物シリーズ。今回は青森県でも自生が限られているイトハコベ(糸繁縷)の紹介です。青森県では最重要希少野生生物(絶滅危惧Ⅰ類)に指定、環境省カテゴリでも絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。

 

イトハコベはナデシコ科ハコベ属の多年草です。花期は5~7月、花名のとおり茎や葉が細く、高さは40cm前後、直径1cmほどの白い花を付け、5枚の花弁は二裂します。青森県が北限で、本州(東北・関東)に稀に分布します。ここの自生地は、現存する日本海側唯一の産地です。当時は全国的に多くの湿地が開墾され、津軽地方も例外ではありませんでした。現存が確認されているのは一か所だけで、わずか数十株前後がひっそりと生育する程度です。

 

 

 

 

 

 

自生地では点々と数ヵ所に残っている程度でした。