「ひまり」さん12歳の演奏会チケット予約を1月に娘がしてくれていた。開始からすぐに完売されたようである。

「ひまり」ちゃんの祖母も両親も音楽家であり、音楽の環境の中で育ったようでもある。8歳ですでに世界に名がとどろき、10歳頃にはアメリカにある特待生が集まる大学に行き、それらの人まで驚かせたようである。先生にレッスンを受ける前には、6時間ほど練習をしてから指導を受けるとの事。幼い子供の弾く音色が、なぜそこまで大人の心をひきつけるのか。私も妻も子供もぜひ生の音色を聞いてみたく演奏会に行くことを希望し、5月7日錦糸町駅近くの音楽ホールで聴いてきた。

 

「すみだトリフォニーホール」

「オックスフォード・フィルハーモニー管弦楽団」

席は3階6列4番、5番、6番を夫婦と長女で、目の悪い私には、演奏者は良く見えなかったが、望遠鏡を持ってきた娘に貸してもらって、時折表情を見ることができた。

・幻想序曲「ロミオとジュリエット」

・ジプシーの女(ひまり)

・中国の太鼓OP.3カルメン幻想曲(ひまり)

・カルメンの女(ひまり)

・交響曲第3番「スコットランド」

出演はマリオス・パパドプーロス(指揮・音楽監督)、HIMARI[ヴァイオリン」、オックスフォード・フィルハーモニー管弦楽団

大きな感銘を受けた。演奏が終わると会場内にアンコールの拍手が長く続いた。

 

次回の6月23日に、松戸で開催される「ひまりちゃん」の演奏会も、すでにチケットを娘が確保してくれている。今度は孫もつれていく予定である。生演奏は小さい時に聞いたほうが良い。10歳ぐらいで生演奏を聴くと、その旋律は体全身で受け止め、「戦慄」となって残る。又大きな感動となって記憶に残る。音楽は摩訶不思議である。

 

65年も前の小学校の時から音楽は好きで、よく歌ったものである。

「荒城の月」「双頭の鷲の下で」は、ハーモニカで練習していた。

今でも「白虎隊」「武田節」「青葉の笛」等を口ずさむ。交響曲は中学生後半によく覚えた。「チゴイネルワイゼン」「剣の舞」「バイオリン協奏曲ホ短調」等、今でも記憶に残る曲は少なくない。

音楽は摩訶不思議である。音階は誰でもその音を出せる。うまい人が弾くと、聞く人に感動を与える。

 

音楽の本質は目に見えない

見えない何かが、脳に喜びをもたらし、心身を健やかにし、音楽の前に言葉は力を失う。

数多くの詩や歌、映画音楽も記憶に残る。

遠い昔に心に受けた感動が思い起こされる。

音楽はインスピレーションの源、音楽は魂の言葉ともいわれている。

(すべては音楽から生まれる・・・茂木健一郎 PHP新書)

音楽を聴いている時は「座禅」をしている時のようにも思える。

無であり空であるように思える。空は「般若心経」で良く知られている仏教と音楽とのつながりは歴史が長い。

 

それを示すのに東大寺や平等院がある。平等院の阿弥陀如来坐像を囲み、雲に乗り楽を奏でる菩薩たちが優美に舞う。南北26体ずつに分かれており、長押(なげし)上の小壁に並んでいる。

「古寺に行こうNO9平等院」より(文・写真)

 

左・・リズミカルな動きで踊る菩薩。  右・・・横笛吹く菩薩

左・・拍板(はくばん)と言う打楽器、を持つ菩薩

「1053年雲中供養菩薩像」

平等院:雅楽の摺鼓(すりつづみ)  東大寺:八角燈籠

を奏でる菩薩。           「 奈良時代八世紀中頃」

 

金堂内部(琵琶を奏出る)  東大寺:音声菩薩(奈良時代8世紀

法隆寺:天蓋天人像・飛鳥時代、  打楽器の鈸子(シンバル)」

 

故に上記法隆寺金堂の天窓には、愛らしい天人像と鳳凰像がかざられている。天人は笙や琵琶、横笛などの楽器を奏で、左右対称で木製透かし彫の天衣が光背のように翻える。(古寺に行こうNO1法隆寺の文・写真)。仏教と音楽との関係は深い。

 

音楽と「認知症患者」の関係においても近年医学的科学的研究がされ、大きな効果があることが分ってきた。

「テレビの画面を映す:音楽が脳に与え認知症効果にも良い」

動物にビートを聞かせる実験でも、鳥の「オーム」が音楽に合わせ

足でリズムとっていた映像を見た。

チンパンジーや猿よりも鳥のほうがリズム感があるのかもしれない。

 

過去のブログで音楽に関する記事

・「映画音楽」・・・2015年12月03日

・「昭和の歌」・・・2016年02月05日

・「音楽はやっぱりいやされるね」・・2016年08月04日

・「歌と学生時代」・・・2017年04月13日

・ビートルズと禅・・・2021年02月12日

・「市民ホールで演奏会を聴く」・・・2022年11月10日