中禅寺湖畔に咲く、クリンソウを見にいく旅。
スペーシアX。
デッキで上を見ると、星空の下を走っているみたい。
映るのは星空だったり、森だったり。
先頭車両「コックピットラウンジ」を取ることができました。
運転席ビューが楽しめます。
内装にもいろいろ、こだわっている様子。
この車両にはカフェが併設されています。
せっかくなので、コーヒーとスイーツを。
日光のクラフトコーラ「ニッコーラ」もスパイシーで美味しかったです。
利根川を渡り…
杉並木の横を抜け、もうすぐ日光に到着。
日光からは、バスで1時間。
いろは坂を登り、中禅寺湖を過ぎて「赤沼」まで行きました。
赤沼バス停を降りたら、ニッコウキスゲが咲いていた。
赤沼で、千手が浜へ行く低公害バスに乗り換えます。
待ち時間が30分ほどあるので、ちょっとだけ、戦場ヶ原をお散歩。
戦場ヶ原、いいなあ…
とても静か…ではなく、様々な鳥のさえずり、虫の音で満たされています。
太郎山。
知らなかったのですが、男体山・女峰山とともに、日光の三山なんだそうです。
戦場ヶ原でゆっくりしたいところですが、そろそろ赤沼車庫に戻って低公害バスに乗らねば。
13:55、赤沼車庫から低公害バス(電気バス)に乗りました。
一般車は乗り入れ禁止の道を走っていきます。カラマツ林かな?
小田代原の横を通ります。
小田代原はまだ行ったことがない。
バスは千手が浜が終点ですが、途中の「西ノ湖入口」で降りました。
西ノ湖に寄ってから、千手が浜まで歩いていきます。
バス停で、遅めのお昼ご飯を食べたあと、歩き始めました。
あたりの木々には、鹿や熊に樹皮を食べられないよう、テープを巻いてあります。
(この樹は巻き方がスカスカで、被害にあいそうな気がする…)
梱包用のテープみたいですが、トウモロコシを主原料とした生分解性のテープだということでした。
白樺には巻いてなかった。
カラマツ林の中を。
お猿の群れに会いました。
誰もいません。会うのはお猿ばかり。
橋を渡って
西ノ湖に到着。
なんだかとっても、湖が遠い…。
水位がとても低く、湖底が一面に現れています。
周囲に人工物が一切見えない、静かな湖でした。
西ノ湖からは、千手が浜への道をたどります。
またまたお猿。
猿の群れの中に自分が放り込まれたような気分になりました。
この道は、ミズナラ、ハルニレの林。
(実はハルニレもミズナラも、よく分かっていない…)
中禅寺湖が見えてきたあたりで、クリンソウも登場しました!
赤、桃色、白花があります。サクラソウに似ています(仲間だそうです)。
千手が浜に到着。
クリンソウのシーズンの土日は、中禅寺湖の遊覧船も、ここまでやってきます。
この橋の先、クリンソウの群生地へ。
民家(仙人庵)が1軒あり、そこの方が、クリンソウ群生地を管理しているそうです。
一面のクリンソウ。
上からみると、まあるくなっています。
五重塔なんかの先の「九輪」に似ているのが、名前の由来だとか。
桜と同じように、切れ込みの入った五弁の花びら。
奥は中禅寺湖です。
群生地はかなり広く、奥のほうにはマスかなんかの養殖場もありました。
黄色いのはクサレダマだと思うんだけど。
赤と緑ばかりの中、黄色い花が妙に目立ちます。
平日の夕方近かったためか、人も少なく、ゆっくりと周れました。
千手が浜は、中禅寺湖のいちばん奥。
クリンソウのシーズン以外は、人もあまり来ないんじゃないかな。
男体山。
今から↑湖の北側の道を、竜頭の滝まで歩きます。
道は、湖面から少し上がったあたり。
急斜面を切って、道がつけられています。
ところどころで、浜に降ります。
浜は2か所で、栃窪、熊窪という名前でした。
どちらも、静かで誰もいない、プライベートビーチ。
中禅寺湖の西側は、人工物が全く見当たらず、とても静かでした。
熊鈴必須。
またまたお猿の群れにも会いました。
赤岩という大きな岩。
赤岩を降りると、ほどなく湯川のほとりに出ます。
少しだけ登れば、竜頭の滝。
滝つぼに生えてたのは、もう半夏生??
竜頭の滝からは、路線バスに少しだけ乗って、中禅寺湖金谷ホテルへ。
初めて泊まる金谷ホテル。
この列柱が印象的です。
客室のベランダから。
中禅寺湖に向いているのですが、木々が茂って湖面はよく見えませんでした。
緑に包まれた2階ラウンジ。
冬は暖炉に火が入るのでしょう。
ドリンクコーナーにあったのは、サモワールっていうモノだと思います。
ただお湯が出てくるだけなんだけど、優雅です。
階段下には、同様に巨大なまつぼっくりがありました。
1階にも暖炉。暖炉の横には、薪が積んでありました。
優雅にディナーをいただいた後、温泉にいきましたら、硫黄泉でした。
日光湯元温泉から引いているそうです。
次の朝。
朝食前に、少しホテル周辺をお散歩。
ホテルの前の湖畔には、中禅寺湖ボートハウス。
中禅寺金谷ホテル(当時は日光観光ホテル)の付帯施設として、戦後すぐに建設されたものを、近年復元したんだそうです。
湖側から見ることができないのが残念。
湖畔の道を少し歩きます。
早朝の中禅寺湖は、人も車も通りません。
西十三番園地。昔、フィンランド公使の別邸があった場所。
ボートハウスも、公使別邸も、「国際避暑地」だった頃の名残ですね。
ホテルに戻って、コンチネンタルスタイルの朝食をいただきました。
ホテルの山側は、こんな意匠でした。
ホテルバスで中禅寺湖を離れ、いろは坂を下ります。
ホテルバスは、日光金谷ホテルに寄っていきます。
ここで降りました。
日光金谷ホテルは、日本で現在営業している最古のホテルなんだそうです。
せっかくなので、中を見学させてもらいます!
こんなところに眠り猫が。
他にも、東照宮をイメージした彫刻があちこちに見られました。
とにかく重厚です。ダイニング入り口。
2階からロビーを見下ろすこの感じ、奈良ホテルもこんなだった気がする。
和洋折衷の明治の香りが残る、重厚なクラシックホテルでした。
日光金谷ホテルから出発して、輪王寺と二荒山神社をめぐる予定です。
神橋。
いつも見てるだけでしたが、今日は300円払って歩いてみた。
今日は雨ですが、霞たなびく山々もいいものです。
神橋から、まずは輪王寺へ。
前に輪王寺に来た時には夕方で外観を見ただけだったので、今日はゆっくりめぐります(修学旅行の団体を避けながら…)。
はじめに宝物殿。朱青鮮やかな、カッコいい風神雷神とかを見ました。
宝物殿に隣接するお庭、逍遙園。
日光ではまだサツキがきれいに咲いてます。
小堀遠州による庭だそうです。
雪見灯籠。
宝物殿をでて、正面の三仏堂(金堂)へ。
大きくてピッカピカの三仏のすぐ下まで行くことができました。
千手観音=男体山
阿弥陀如来=女峰山
馬頭観音=太郎山
を表しているそうで、神仏習合の色合いが濃い。
さらに、青くてきれいな、不動明王など密教の五つの仏様など。
輪王寺は、この三仏堂エリアだけでなく、少し離れた二荒山神社のそばに、大猷院エリアがあります(ということを、この間知ったところ)。
元々は一体だったものを、神仏分離令で無理に分けたので、あちこちに散らばっちゃってます。
大猷院エリアへ移動しました。
最初に現れたのは、常行堂。
比叡山延暦寺の「にない堂」を模して造られたということですが、確かによく見れば、隣の建物とつながっています。
言われないとわからないけど。
で、ここからが、大猷院。
東照宮は家康の廟なのに対し、大猷院は家光の廟。
家康より華美にならないように、造ってあるそうです。
仁王門。
仁王門を入ると、手水場があって。
今度は、二天門。
頭が大きくて威圧的な感じの門。
東照宮の陽明門と形はよく似ていますが、胡粉(白)が使われていないぶん、地味。
日光の二社一寺のなかで最大の門だそうです。
キラキラの持国天。
反対側に増長天(撮り忘れ)。
門の内側には、雷神と。
風神。
さきほど宝物殿で見た風神雷神像と、よく似ていました。
これは、東照宮でもよく見たやつ。
幡(旗)の竿を差し込む穴が開けてあって、ふだんはこの石で蓋をしてあります。
東照宮のは、亀甲の形をしていて可愛らしかったけど、ここは装飾なし。
二天門をくぐると、両側に鼓楼と鐘楼。
めっちゃ大きい。
で、今度は夜叉門。「また門なの?」って気分になります。
東照宮と比べてみると、3つの門をくぐっていくという形式は同じ。各門の様式もよく似ています。
ただ、大猷院の色彩の基調は赤と金と黒。あとはちょっと差し色程度なので、東照宮ほどのきらびやかさはありませんし、彫刻も簡素。
東照宮と同じ様式で、華やかさがないと、威圧感だけ残る…という印象。
夜叉門をくぐると、いよいよ拝殿。
中は、金箔だらけのキラキラでした。
手前が拝殿、相の間があって、本殿へと続く「権現造り」。
この3つの建物は国宝。
廻り縁の下もこんなに豪華。
家光のお墓は、この奥なんだそうですが、入れません。
家康の墓はすぐ前まで行けたのになー。
ようやく、大猷院含め輪王寺をだいたい見終わりました。すごく時間かかったー。
(中禅寺湖畔の立木観音とか、他にも輪王寺に属するものはいくつもあるのですが)
今度はすぐお隣の、二荒山神社へ。
拝殿。わりとふつう(日光としては簡素)。
横にいろんな建物が連なっています。
ご神木。樹齢七百年の杉。
拝殿の前にいた、「良い縁うさぎ」。
あら、なんだかここは、ずいぶん親しみやすい神社?と思ったのですが…。
300円払って「神苑」に入ったら、その思いはさらに強くなりました。
運試し輪投げ。「三つ投げて一つでも入れば運気は良好です」
一つ入った♪ なんか縁日に来てる気分…
次に、銭洗所がありました。無料で洗い放題なので、コインを1枚洗ってきた。
ここは霊水が湧く泉。若水、酒の水、知恵の水の3種類。
それぞれ、飲めるようになっています。
この水で淹れたコーヒーを是非飲んでいけと、あちこちに書いてありました(が、通過)。
こちらは、日光三山の遥拝所。
こんな林の中で遥拝所って、見えないでしょ?と思ったら、石を積み上げて山のミニチュアを造ってありました。安直です。
山の中に入っていくと、七福神。
その奥では、何故か突然、視力検査も始まる。
右の看板には「悩み解消 恵比寿坂」。
左の板には「意識革命 あなたの心を変えること」って…
山を降りてきて、背後から見る本殿。
二荒山神社、ずいぶんライトな神社でした。
輪王寺の威圧感にちょっとくたびれていので、笑えて良かった。
帰りは、東照宮へとつながる鳥居を通りました。
鳥居の台座の部分が珍しいデザインだなと思ったら、これは蓮花なんだそうです。
こんなところにも、神仏習合が表れています。
最後に出てきた、楼門。
何か枠が組んであるのは、これから風鈴でも吊るすのかもしれません。
雨も強くなってきたので、予定を早めて帰ることにします。
東武日光駅に来たら、SLが煙を吐きながら、停まっていました!
運転台もよく見えます。
レトロな直角椅子の客車とかも、外から見ることができました。
ここからの移動は、こちらのDLが担うようです。
ちょうど予約できた特急が、再びスペーシアX。
じゃまた変わったシートにしてみようと「ボックスシート」。
シートの横幅は2人分ちかくありました。
でもリクライニングはできないので、寝て帰るのには向かなかったなー。