吉野でお花見をした次の日は、小雨が降ったり止んだり。

壺阪寺へ行きました。

 

壺阪寺へは、最寄りの壺阪山駅から、本数は少なめですがバスが出ています。

(このバス、お花見期間の土日は休業なんだそうです。かき入れ時に何故休業?と思ったら、お寺への道の渋滞が激しすぎて走れないそうです…)

 

この日は平日でバスも動いていたのですが、ちょうどいい便がなかったため、橿原神宮前から直接、タクシーで向かいました。

雨ということもあり、道は空いていましたが、山の中の一本道。

一たび渋滞してしまうと、どうしようもないだろうな~と思いました。

 

壷阪寺は、思ってたよりずっと、深い山の中にありました。

高取山の中腹に立地しています。

高取山の上には、中世の山城・高取城跡があり、壷阪寺からのハイキングコースもありました。

 

伽藍が建ち並んでいます。

 

ここの桜は、満開を少し過ぎたかんじ。

散り敷かれた桜の花びらの上を、歩いていきました。

 

 

このお寺は、インドでハンセン病救済活動をしているそうで、その縁でインドから来た大きな石仏がいくつもあります。

 

その一つ、釈迦如来像(壺阪大仏)。

 

桜の時期は、桜につつまれた大仏が大人気で、道も渋滞しちゃうようです。

 

桜の中、微笑んでいるかのよう。

 

いいアングルで撮れるよう、特設の台も設置されていました。

 

霧にけむる山々と。

 

これも、インドから招来された大きな石仏、観音立像。

 

その前には、大きな涅槃像もあります。

インドから来た石仏は、顔立ちがどこか、エキゾチックです。

 

こちらは釈迦の生涯を描いたレリーフ。

ブッダガヤの場面↑、涅槃の場面↓

このレリーフも、インドの職人の手によるものだそうです。

 

 

これは国産。三重塔。(重文)

 

塔の隣に、礼堂。その奥には本堂(八角円堂)が連なっています。

 

礼堂の中に入りました。

そしたら、いきなり部屋一面のおひな様でビックリ。

雛段の奥には、八角円堂にある千手観音(ご本尊)が見えています。

 

おひな様の中には、変わり雛もいくつか紛れ込んでいました。

ホットケーキを前に喜色満面♪

 

こちらは、ノリノリで爆走。

他にもいろいろ、探して歩くと面白い。

 

礼堂から、連なっている八角円堂に来ました。

ご本尊、十一面千手観音。

目の病気封じに後利益があるということですが、目がぱっちりした像です。

 

室町時代の像ということですが、とても保存状態が良さそう。

 

「め」の絵馬。

 

思う壺おみくじ。

壷阪寺、かなりインスタ映えを意識してるかんじ。

 

帰り道。後姿の釈迦如来と観音さま、そして桜。

 

 

壺阪寺を出ましたが、まだ少し時間があるので、タクシーで岡寺へ移動しました。

桜咲く飛鳥の里を、キトラ古墳、高松塚古墳、亀石、そして橘寺…と通っていきます。前に来た時のことを思い出して、なつかしい。

 

飛鳥の里から、ものすごく急で細い道に入りました。自分では絶対運転したくない道。

 

後で岡寺のサイトを見たら

駐車スペースに至る参道が交互通行も難しい非常に細い道となっておりますので、特にはじめて車でご参拝の方や運転に不慣れな方は周辺の民営駐車場のご利用などもご検討くださいませ。

とありましたが、本当、その通りです!

 

そんな道をタクシーで通って、岡寺に到着。

西国三十三か所でもあります。

仁王門(重文)。

岡寺、前に来たことはあるのですが、どういう訳か、ぼんやりした記憶しかなくて。(飛鳥一帯、飛鳥時代の見どころだらけで、時代がちょっと違う岡寺は「おまけ」だったのかも?)

 

仁王門をくぐりました。

岡寺も壺阪寺同様、山の斜面に堂宇が建てられています。

 

本堂。

 

普通のおみくじのほかに、「願い珠」も。

 

本堂の中には、大きな塑像のご本尊、如意輪観音像。奈良時代のもので、塑像としては日本最大。

どこか素朴さを感じる像です(撮影はできません)。

 

ちょうと、本堂の「内々陣特別公開」をやっていて、手を伸ばせば届きそうな近くで拝観できました。迫力ありました。

 

 

本堂を出て、境内をひとめぐり。

十三重石塔。

 

奥には井戸、その先には小さな滝。

谷戸地形ですので、水は豊富。

 

斜面を登ると奥の院(石窟)。

 

石窟の中には、石仏。弥勒菩薩だそうです。

 

奥の院から、三重塔のほうへ。

林の中を歩いていきます。

 

もうシャクナゲが、きれいに咲いていました。

岡寺はシャクナゲで有名なんだそうです。これからがシーズンですね。

 

崖のから、本堂などの堂宇を見下ろします。

谷戸の崖の間に建っていることが、よくわかります。

 

 

飛鳥を見下ろす丘の上に建つ、三重宝塔。

近年の再建です。

荘厳として「琴」がぶら下がっているのが特徴です。

 

 

三重宝塔の前から、飛鳥の里が見えます。

 

岡寺は、シャクナゲ以外にも、花々がとてもきれいでした。

とても大きな椿。こぶし大あります。

 

枝垂れ桜。

 

岡寺を出ました。

怖いほど急な狭い坂道を10分ほど。バスが通る石畳の道へと降りてきました。

 

ここから、奈良交通の路線バスに乗りました。

飛鳥の見どころを経由しつつ、飛鳥駅と橿原神宮前とを結んでいます。

自治体が支援して運航を支えているようでした。

 

飛鳥坐神社、飛鳥寺も経由します。これは飛鳥寺。

 

雷丘と、その向こうに畝傍山。

水を張り始めた田んぼに、サギ。

 

甘樫の丘。桜が咲いています。

飛鳥の地をあっちこっち廻っていくのが、楽しい路線バスでした。

 

橿原神宮前に戻って、ホテルに預けていた回収したら、あとは近鉄特急で京都へ。

 

帰宅してからのデザートは、吉野の葛餅。

玄関は、傘からはがれ落ちた壷阪寺の桜の花びらで彩られました。