今日も小雨が降ったり止んだりの日。
朝、宿からタクシーで宿毛駅へ。
再び土佐くろしお鉄道に乗って、中村に出ます。
昨日とは違う、土佐清水市のラッピング列車でした。
中村駅の外に出ました。ここも立派な駅舎です。
駅前でレンタカーを借りて、まずは南、足摺岬方面へ。
駅から南下するとすぐ、四万十川のほとりに出ます。
もうすぐ海に出るので、四万十川も広々としています。
海に出る四万十川を離れ、山の中(時々海岸)を走って1時間弱。
竜串に到着しました。
観光案内で足摺岬と必ずセットで出てくる「竜串海岸」。
事前知識はゼロ、どんなところなんだろう??
「奇岩」のある海岸らしいです。遊歩道があるようです。
海岸へと歩き出すとすぐ、竜串港の手前に早くも、変わった石が…
この丸い痕跡は何だろう?どうやったらこんな模様が??
犬のウ〇コ?? いや、ウ〇コ状の石…
いよいよ海岸に出ました。
一面、ベージュ色の、縞々の岩だらけ。
岩を触ってみると、ザラっとした柔らかい感触。砂岩に違いない。
穴あきだらけの岩も。
「縞々」「その上にウ〇コ」「ところどころ穴あき」の3点セットで、奇景を構成しています。
縞々はまっすぐに、海に向かって伸びています。
ハチの巣状…
点々と、象のウ〇コ…
これは岩に取っ手がついています。
縞々は真っすぐなのが多いけれど、ぐにゃっと曲がっているのも。
まっすぐ伸びていると、この色も相まって、材木が置いてあるみたい。
(「大竹小竹」という名前がつけられていました)
ここはドレープカーテン状。
(「しぼり幕」だそうです)
サンゴのかけらがあちこちに落ちていました。
びっくりするような奇岩の連続。
様々な形の岩の上を越え、海水が浸かる場所は滑りやすく、遊歩道としてはちょっとハードな道で、とっても面白かったです。
最後は、砂浜に出ました。
さて、いったいこの岩は何なんだ!?と思いますが、現地には目ぼしい解説が見当たらなかったので、あとから調べてみました。
竜串の一帯は砂岩と泥岩の層が互いになっており、その層が波食、風食を受け形成されたもの。(ウィキさん)
砂岩が波食や風食を受けて形成された海食台地が広がります。……竜串海岸の奇岩奇勝は、約1700万年前に浅い海でできた地層が、潮風や波に洗われることによってできました。(土佐清水市観光協会)
あんまりどこも、詳しくないです(詳しく説明されてもわからんのだが)。
とても珍しいものなんで、「とても珍しい出来かたをした」といった解説があるかと思ったんだけどなー。
竜串海岸、面白かった!
竜串を後にして、今度は足摺岬へ。
車で走っていくと、時々お遍路さんを追い越します。
足摺岬にある八十八か所霊場のひとつ、金剛福寺を目指す方々ですが、このお寺は他の八十八か所からポツンと離れていて、かなりの距離を歩かねばならないルートです。
足摺岬の駐車場に着くと、ジョン万次郎が迎えてくれました。
休憩所の横にいたネコちゃん。座布団もエサも置いてありました。
高知では他の観光地でも、よく野良のネコちゃんがこうやって大切にお世話されているのを見ました。
お遍路さんを迎える土地柄ゆえかも…
展望台からみる足摺岬。
足摺岬灯台は絶壁に建っています。
足元にも絶壁。波が打ち寄せます。
遊歩道を歩いて、灯台のすぐ下まで来ました。
中には入れません。
遊歩道をぐるっと歩きました。
亀呼場。弘法大師が亀を呼んで下の岩に渡って祈祷したという伝説。
確かに、小さな岩がいっぱいに散らばっています。
また亀、亀石。
ここも弘法大師が亀を呼んで海中にある岩に渡ったという伝説。
さすが四国は、弘法大師の伝説だらけです。
遊歩道は、南国の木々に包まれています。森の感じが関東とは違うな~
海のほうへに降りていくと、白山神社という鳥居。
鳥居の先には登れませんが、横に降りて行く道があります。
海岸に降りると、白山洞門がありました。
先ほどの白山神社の社殿は、この洞門の上にあるそうです。
白山洞門。聞こえるのは、波の音だけ。
ここまで降りてくる人は少なく、静かでいい場所でした。
また登って、車の通る道に戻ります。
この道も、うっそうとした樹木のトンネル。
お遍路さんが目指していた、金剛福寺。八十八か所霊場の38番。
奇岩がここにも…
境内には大きな池。
ここが大師堂です。
多宝塔とか、たくさんの堂宇が建ち並んでいました。
足摺岬から中村へ、別の道を通って戻ったのですが、その道でも、よく歩いているお遍路さんに会いました。
小雨の中ですが傘ではなく、頭の笠(ビニールで保護)で雨をしのぎながら歩いている人が多かったです。
中村の町に戻り、そのまま通過して、さらに北上。
四万十川にかかる「佐田の沈下橋」に来ました。
四万十川にかかる沈下橋のうち最も下流にあり、中村の町からも近いので、観光バスも含め、けっこうたくさんの人が来ていました。
靄にけむる山々。
車で来ている観光客が、しょっちゅう橋を渡っていきます。
「沈下橋を走る」なんて滅多にできない経験ですもんね。
幅員は4.2m。人も多くて、私は車で渡る気にはなれませんでした(>_<)
歩いて渡ってみましたが、車がどんどん来て、ゆっくりと歩いていられない。
ちょうど雨も強くなり、早々に引き上げました。
佐田の沈下橋から一つ上流、三里の沈下橋に行ってみました。
佐田の橋とは打って変わって、ほとんど人はいません。
こちら側にはコンクリート工場の現場があって、大きな機械や車が動いているのですが、対岸は静かな集落。
幅員3.3m。佐田の沈下橋より、さらに狭いです。
橋の上から。
まるで水墨画の中に迷い込んだような、幽玄の世界。
木々の中に、桜も咲いています。
静かな風景を堪能していると、向こうの集落から、バキュームカーが!
橋の上でやり過ごす場所はないので、慌てて橋のたもとに戻りました。
この橋も車が通るんだ…「両側が川」って怖くないかなあ、と感心します。
三里沈下橋から、さらに上流へ。
高瀬沈下橋。
幅員3.4m。さっきの三里沈下橋とほぼ同じ幅。
でもここは橋の上に、待避場所があります。
この橋でも、地域のデイサービスの車とかが時々通りました。
川では、カヌーをやってる人たち。
屋形船も。
船が行ってしまったあとは、静かな水面に山が映ります。
岸に降りる場所がありました。
雨で増水し、菜の花が「沈下」して、水に浮かんでいます。
もっと増水すると、この橋も沈下するのですねー。
まだ時間ありそう…ということで、さらに上流へ。
勝間沈下橋。
幅員4.4m。今まででいちばん広いけど、ここも静かです。
ここは、橋脚が3本あるのが特徴とのこと。
雨もあり「清流」という感じではなかったけれど、四万十川と周囲の山々をじっくりと感じることができました。
沈下橋って、人がやっと通れるだけの小さな橋…というイメージでいましたが、実際には生活に欠かせない、地元の車が往来する橋でした。
考えてみればせっかく橋を架けるのですから、車が通れないと意味がないんですよね。
四万十川には、支流を含めると47もの沈下橋が架かっているそうです。
予土線に乗って四万十川の中流域の沈下橋へも行きたいし、高知県内には仁淀川にも沈下橋があるそうですし。
また来ることができたら、嬉しいです。
中村の町に帰る途中に寄った、安並・水車の里。
水車がたくさん、水路に並んで回っています。
以前、田んぼに水をくみ上げるために設置されていたそうです。
今はただ回っているだけ、っていう感じでした。
夕方、中村に車を返して、「特急あしずり」で高知へ戻りました。