めっちゃ暑い日が続くので、涼しい場所へ行きたい~ということで。

(振り返ってみたら、前にも全く同じ理由で同じ時期に、戦場ヶ原や霧降高原に行っていました)

 

「けごん」で日光へ。

 

東武日光駅には、運行開始したばかりの豪華な特急、「スペーシアX」も停まっていました。

 

日光駅あたり、都心とは明らかに暑さが違います。

バスに乗って、いろは坂を登り、中禅寺湖までくると、さらに爽やか。

ただ日差しは強いです。

 

遊覧船に乗りました。

 

男体山にかかっていた雲も、だんだん晴れてきました。

 

 

船は菖蒲が浜に着きます。ここでは降りない。

 

小さな上野島。

 

湖に突き出す「八丁出島」が、シルエットとなって見えています。

 

「大使館別荘記念公園」で船を降りました。

 

中禅寺湖の南側に来たのは初めて。

湖畔の道路もこのあたりで途切れていて、静かな浜がひろがっていました。

 

船を降りたすぐそばに、旧イタリア大使館別荘。

1928年~1997年まで使われていたそうです。

 

この外壁は、いったい何なんだ!?

 

植物を使った外壁(杉皮だそうです)、一部に石積があり、暖炉のようです。

柄としては面白いけど、およそ外壁に向く素材ではないです。

 

スタッフの人が解説してくださったのですが、補強工事以外は、イタリア大使館別荘として使われていた頃そのままの姿だそうです。

日本風の素材とデザインを取り入れた建築ということですね。

 

中はこんな感じ。

 

 

天井は竹と杉皮で、矢羽根と亀甲模様。

 

壁も竹と杉皮。さきほど、外に石積が見えた暖炉。

暖炉の上に、仏頭が掛けてあるのが強烈な違和感…。

よくヨーロッパの家で鹿の頭とかが飾ってある、あの感じです。

 

ダイニング側にも暖炉。リビングの暖炉とは、細かい意匠を変えてあります。

テーブルの食器類は純粋に洋食器ですが、柄は青竹が描かれて和風でした。

イタリア大使の私物だということです。

 

2階はプライベート空間。ここも、天井も壁も竹と杉皮。

日本の伝統的な建物とは全く別物、いわば「日本趣味」の建築。

別荘だし、お金を気にせず思い切り遊んだよー、日本ふうでしょ?という感じです。

 

全容。北側の湖に向かって眺望がとれるように建っています。

 

別荘前の桟橋。ここから船で他の大使館別荘などとも往来していたそうです。

 

 

イタリアのお隣には、イギリス大使館別荘。

こちらは、アーネスト・サトウが1896年に個人的に別荘として建て、その後イギリス大使館別荘となったものです。

 

大きさも、湖に向かってテラスがある姿も、先ほどのイタリア大使館別荘と似ています。

が、うんとシック(私はこちらが好み)。

外壁、黒塗りの壁はちょっと伝統的な日本の家屋みたいです。

 

書斎の机には、ペンとインク壺、そしてアーネスト・サトウの日記。

さっきまでここで書いていたか、という感じ。

几帳面なきれいな書体でした。

 

室内は日本的な意匠は全くありません。

 

ここで、アーネスト・サトウの足跡とともに、その息子、武田久吉のことが紹介されていました。

尾瀬の自然を紹介し、その保護に努めた……あっ!と思い出しました。

 

こないだ行った尾瀬で、尾瀬沼のほとり、平野長蔵はじめ平野一家の墓地に、特別に「武田久吉先生追慕の碑」が建てられてた。

↓この写真の左端。

あの人が、アーネスト・サトウの息子だったのか。

 

2階のテラスから。

 

2階の一部が、紅茶とスコーンのお店になっていました。

ここでアフタヌーンティー。

たっぷりと、クロテッドクリームとジャムをつけて。(今日はこれでお昼代わり)

食器好きとしては、気になります。

エインズレイのカップでした。「イングリッシュバイオレット」というシリーズのようです。

他のメニューだと、バーレイの「アジアティック・フェザンツ」(ブルー)が使われていました。

 

飾り棚には、エインズレイのペンブロックなど。

すっかりイギリスに行った気分で、ゆったりしました。

 

別荘前、護岸は3段になっています。これもアーネスト・サトウの設計なんだとか。

 

イギリス大使館別荘を出て、湖の東岸の道を歩きます。

しばらくは木立に包まれた遊歩道でした。

 

歌が浜という所に着きました。

遊覧船の発着所もあります。ここに「中禅寺」がありました。

中禅寺というお寺があって、それで中禅寺湖だったんだ…全く意識してなかった。

観音様があって、「立木観音」ともいうようです。

 

さらに歩いていくと、ベルギー大使館別荘、フランス大使館別荘もありました。

内部は公開されてません。今使っているのかどうかもよくわかりません。

いずれ、イギリス・イタリアみたいに公開されないかしら。

 

いろは坂からの道が合流する、大鳥居の所に着きました。

このあたりは、さすがに賑やかです。

 

中禅寺湖から華厳の滝へと向かう水路(大谷川)。

 

帰りのバスまでもう少し時間があるから、華厳の滝も見ていくことにします。

でも、切符を買ったら、団体客も多くエレベーター前に長蛇の列。

間に合わないんじゃないかとヒヤヒヤしました。

 

華厳の滝。今日は水量も多くて迫力あり。

もうちょっとゆっくり見たかったけど、慌てて引き返して、帰りのバスに乗りました。

 

下りは、第一いろは坂。古くからある道なので、1車線。

上りの第2いろは坂は、2車線ありました。

 

木々の隙間から時々、遠くが見えます。

 

東武日光駅から、3時台の特急に乗りました。

下今市駅。

 

SLの転車台がチラッと。

今回は、帰りの特急がいい時間に取れず、早めに帰ることになりました。

日光はまだまだ行ってないところも多くて、また来るのを楽しみにしたいです。