小湊鉄道沿線のお散歩に出ました。
トロッコ列車が走っていることを知って、ちょうど空いてたので前日に予約。
五井駅。汽車ポッポふうのディーゼル機関車が停まっていました。
後ろに、トロッコの客車。窓がありが2、窓なしが2の4両です。
予約は窓なしの客車。
窓もなければ、腰壁部分もスノコ状。足元にも風がスース―入ります。
高い天井からも光が射してきます。
9:28、トロッコ列車はゆ~っくりと動き出しました。
田植えが終わった田んぼの中を、のんびりと進みます。
青い空が田んぼに映り、風薫る五月。
難読駅名の海士有木。
小湊鉄道には、古い木造駅舎がたくさん残り「小湊鉄道駅舎群等」として、有形文化財となっています。この海士有木駅の駅舎もその一つ。
海の民がいたという海士村と、山の民がいた有木村が合併したところから、ついた駅名なんだそうです。
海士有木の次が、上総三又駅。
上総三又の次、上総山田駅。(後でこの駅まで歩いてきました。)
ここの駅舎も有形文化財指定。
小湊鉄道は非電化路線のため、もともとそんなにスピードは出ないのですが、このトロッコ列車はさらにゆっくり。
今日乗る五井~上総牛久間、各駅停車で30分かからない区間を、トロッコ列車は停まらないのに1時間弱かけて進みます。
途中駅に「停まらない」といっても、乗降しないだけで、各駅に停車はしていくんですけど…。
だから、古い駅舎も、民家のお庭の花も、ゆっくりと見られます♪
そして、沿線で手を振る人たち!
家の窓から、田んぼの中から、踏切が開くのを待つ車の中から、み~んな手を振ってくれるもんだから、それに応えてこちらも、お手ふり
に忙しいこと(笑)。
有名人になった気分。
上総山田~光風台間で、列車は養老川を渡りました。
(ここの橋梁にも、後で歩いて来ました。やはり有形文化財)
光風台駅を過ぎたあたり。列車と並走する道路。
以前、仕事へ行くのによく使った道で、懐かしいです。
光風台駅の次、馬立。
(この駅にも、後で歩いてきました。)
馬立ー上総牛久間だったかな?
沿線で突然、なんと恐竜がノリノリでお手ふり
をしていました!
あんまり面白くって、かえって写真撮れなかったです。。。
1時間ほどトロッコ列車を楽しんで、上総牛久駅に到着。ここで降ります。
この駅ではしばらく停車するようで、もっと先まで乗っていく人も、ホームに降りてきました。
そこへ、地元の人がお菓子などを売りに来ます。
のんびりとした懐かしい光景につられて、いちご大福を買いました。
今日のお昼のデザートにする予定。
跨線橋なんてものはありません。
この古びた味わい。「きしゃ にちゅうい」
ホームの脇に小さなトイレがあったけど、列車を降りてきた人で混雑。
それを見て地元の人が「改札を出ると、立派なトイレがあるよ!」と教えてくれました。
「立派なトイレ」と思いながら、改札を出ます。
まずは、木彫りのウサギさんがいました。
上総牛久駅。この駅舎も、有形文化財。
なにせ、18駅のうち10駅が有形文化財登録です。
駅を出て右手に、真新しい看板がありました。
なんかの説明がしてある…
木々に囲まれて、小ぎれいな建物がいくつも建っています。
このスタイリッシュな建物ひとつひとつが、トイレらしい。
中は、広々としたきれいな個室でした。
もう一度、看板をよ~く見ます。
菜の花色のトイレ。切り通しのトイレ(千葉の里山によく切り通しトンネルがある)。
緑があるトイレ。塔のトイレ。階段のトイレ。
ひとつずつ解説つきの、実に「立派なトイレ」でした!
なるほどです。
「階段のトイレ」を登ったところから、上総牛久駅を見下ろします。
ようやく行き違いの列車が到着して、トロッコ列車も発車していきました。
ここからは、里山のお散歩です。
牛久駅から北のほうへ、歩き、奉免という集落に。
お地蔵様がいます。
登っていくと、龍本寺というお寺がありました。
集落は、養老川の河岸段丘の上、山のふもとに開けています。
農作業の人、訪ねてきた人と庭先でおしゃべりする人、時々通る車。
あとは静か…。
静かだったのが、集落が終わって、山の中の道を歩いていくと、だんだんエンジンを吹かしまくる大音響がしてきました。
なんだろう??と訝しく思っていましたら、こんなものが出てきてびっくり。
オフロードバイクが何台も走り回っていました。
よく晴れて乾燥してるため、砂ぼこりがもうもうとしています。
エンジン音を背に、養老川を渡りました。
ここからは、川沿いを下っていきます。
養老川を下って一駅分歩いて、馬立駅の周辺にきました。
畑や田んぼ、いちご農園などが出てきて、カフェもあったり。
この道の左側、いちじく畑と思われます。近くを通るだけで、いちじくの匂いがした。
国道を渡ると、駅前の戸田小学校。
この学校の前も、前はよく車で通りました。閉校になってなくてよかった。
馬立駅に到着。ちょうど列車が来ました。
この駅舎も、登録有形文化財です。
文化財登録を受けている小湊鉄道の駅舎は、だいたい同じような規格で造られています。
だからどれも似ている。
窓口も昔のままです。今は無人駅ですけれど。
改札を通って、ホームに出たところ。
次に列車が来るまで1時間ほどあるので、ホームのベンチを貸してもらって、お昼ごはんにしました。
デザートには、先ほど牛久の駅のホームの立ち売りで買った、いちご大福。
牛久駅前の三河屋という和菓子店のお品、大きなイチゴで美味しかったです。
無人駅だけど、駅はきれいに掃除され、お花も咲いています。
静かです…
食後はまた、歩きます。
再び、養老川沿いに出ました。
川沿いの道は、ず~っと竹藪。サラサラと葉の鳴る音を聞きながら。
ず~っと歩いていくと、小湊鉄道が川を渡る「第一養老川橋梁」に出ました。
さっき、光風台の駅に到着する直前に列車で渡った橋を、今度は川から見ます。
折よく、列車がやってきました!
万緑の中、小さな赤い列車が映えます。
歩いて橋梁をくぐります。さっきも書きましたが、この橋梁も有形文化財。
「小湊鉄道駅舎群等」という「等」のなかに、この橋梁も含まれているわけです。
でも、小湊鉄道のサイトなどを見ても、あまり詳しい説明がないのが残念。
大正時代~昭和初期の建造物、というくらいで。
橋梁をくぐって、さらに歩いていきます。
いちめんの田んぼ。気持ちいい。
チガヤが揺れます。
上総山田駅に到着しました。
駅前に、駅舎についての案内板あり。大正14年ごろの建築だそうです。
上総山田駅。
中に入ると、さっきの馬立駅とそっくりです。
馬立駅と違うのは…
駅舎の隅っこに、ネコちゃんの家。
その名も「山田」というネコちゃんらしいのですが、お出かけ中でした。
写真がいっぱい置いてありました。
ホームに出ます。
反対側のホームに渡ります…現役で働いている信号機。
満身創痍で頑張っている古武士の趣。
反対側のホームより、駅舎を見たところ。
小湊鉄道の駅名票って、みんなこんな感じ。
ビシッと整列する気配はない、のびのびとした文字です。
五井に帰る列車が到着しました。
「さと山」というヘッドマークをつけています。
列車の中もレトロでした。
お天気にも恵まれて、楽しい里山のお散歩となりました。