今日は都内をぶらぶら。

 

先日、久々に小田急線に乗って高架になってたのに驚いたところなのですが。

この日は久々に京王線に乗って、調布が地下駅になってて驚きました(もう10年も前からだったとは)。

小田急も京王もホントに乗ってなかったんだなー。

 

調布駅から、鬼太郎や妖怪たちが並んだ道を通って、北へ。

しばらく歩いて、深大寺のそばに、深大寺城址。

 

第二郭跡。屋敷の柱跡に背の低い石柱が立ててあります。

 

第一郭跡。戦国時代の城址でした。

城は台地の端にあたる場所だったそうで、確かに降りていくと低地。

そこが、神代植物公園の水生植物園となっています。

もちろん水生植物は冬枯れの中ですが、梅が咲き始めていました。

 

水生植物園を出て、目の前の通りを渡ると深大寺。

参道は、ずいぶんと賑やかでした。

特に、深大寺蕎麦のお店にはどこも、行列ができていました。

 

初めて来たかもしれない、深大寺。

 

境内も賑わっています。

 

深大寺に来たお目当ては、最近国宝に指定された、白鳳期の釈迦如来像。

なんと無料で見られるようになっていました。

黒ずんで小さめで、お顔はちょっと暗くてぼんやりとしか見えませんでしたが、アルカイックスマイル。

トーハクの法隆寺館の仏像によく似た雰囲気を感じました。

 

境内には、元三大師・良源の「角大師」の絵があちこちにありました。

 

深大寺は木々がこんもりと茂って、水路には水が流れ、なかなかに自然豊かでした。

 

深大寺の裏手から、神代植物公園の本園に入りました。

 

深大寺の喧騒から離れて、静かで広々。

 

園内、芝生広場あり、こういった日本庭園あり、雑木林あり、とても広かった。

 

咲いてないバラ園の奥に、大きな温室があります。中は暖かそう。

 

暖かい温室の中で、熱帯の鮮やかな花を見ながら、お茶を飲んで、一息入れました。

 

これ、ベゴニアなんだけど…すごく大きくて派手で、ベゴニアと思えない。

 

熱帯のスイレンもきれいでした。

 

小笠原の林。行ってみたいー。国内旅行では、いちばんハードルが高い場所です。

 

これは、世界最大の花というんだけど、今はまだ咲いていない様子。

 

 

温室の前には、大きなカリヨン。

公園のレストランでお昼を食べて、売店でエアープランツを購入。

ずいぶんゆっくりと、ここで過ごしました。

 

神代植物公園の近くに、国立天文台があります。前からずっと、行ってみたかった場所。

街中を1キロほど歩いたら、到着しました。

 

こんもりした林に覆われた、広大な敷地が見えてきました。

 

古びたいい雰囲気の守衛所で、名前と住所など記入すれば、無料で入れました。

VISITORのシールを服に貼ったら、あとは構内、自由に見学できます(立ち入り禁止場所もありますが)。

 

中は、こんな感じ。点在する建物は、こんもりした木々に包まれて見え隠れ。

緑豊かで広々して、なんだか、北海道大学の構内みたい。

 

現在コロナ禍で、通常よりも見学可能な施設は減っているのですが、それでもいくつか、内部を見学できる建物があります。

第一赤道儀室。

構内でいちばん古い建物とのことです。1921年築ですから、ちょうど100年前。

 

ドームの屋根がスリット状に開く構造、口径20センチ、カールツァイスの屈折望遠鏡。

まさに昔ながらの「天文台」のイメージ、そのままです。

 

こちらは、子午儀資料館(1925年築)。

あまり目立たない建物ですが、縦じま模様が特徴的で、当時の流行だったんだと。

 

この建物の屋根は、東西にガバッと屋根ごと開くようになっています。

 

中には「レプソルド子午儀」というのがあり、国の重文指定を受けています。

このレプソルド子午儀は、建物よりもさらに古く、1880年製。

明治時代、当時天文台があった麻布で、時刻の決定に使われていたそうです。

 

そのお隣には、カマボコ型の屋根が印象的な「ゴーチェ子午環室」。

 

観覧車みたいな構造の(もちろんもっと複雑)子午環という装置がありました。

「子午儀」は時刻を測定することができるけれど、「子午環」はそれに加え、天体の高さをも測定することができるという説明でした。

 

建物内部に入れるのは、以上3か所。

みな、今は現役を引退していますが、長らく使われ続けてきて、建物は3つとも、有形文化財の指定を受けています(ほかにも、有形文化財の指定を受けた建物はいくつもありました)。

 

建物内部は見られずとも、構内には他にも、いろんなものが建っています。

 

この白いのは、電波望遠鏡。

水沢(岩手)→野辺山→鹿児島と、全国各地で働き、今は引退してここで暮らして(?)います。

 

これは、旧図書館。1930年築。当時の流行のスクラッチタイル貼り。

 

林の向こうに、ひときわ高い建物があります。

 

太陽塔望遠鏡。これも1930年築、同じくスクラッチタイル貼り。

塔全体が望遠鏡の筒の役割を果たしているそうです。

反射望遠鏡の筒みたいなものかしら、と思います。

 

 

天文台って、未来都市に迷い込んだような、色で言えば銀色、超モダンでメタリックで……というイメージを抱いていたのですが。(つくばの研究所がそんな雰囲気だったか)

 

実際のここは、森に包まれて、木やレンガ造りのレトロな建物がひっそりと佇んでいて、事前のイメージとは見事に正反対だったのが、面白かったです。

 

まあ、ちょっと、天文台らしいイメージの看板もありましたが(これだってなんだかベタすぎる)。

 

また、レトロな守衛所の前を通って、外に出ました。

天文台の前でバスを待っていたら、武蔵小金井行きが先に来ましたので、ちょっと遠回りだけど乗りました。

 

バスは、野川公園、武蔵野公園といった広大な公園や、多磨霊園の横を抜けていきました。

深大寺あたり、植物公園、三鷹の天文台含め、このあたり広々とした公園や緑地が多くある場所なんだな~と実感しました。