2016.9

 

午後、東京駅発。

関ケ原のあたりでは、刈り取り直前の田んぼの畔などに、彼岸花がたくさん咲きそろっていました。この季節だけの光景です。

 

夕方5時過ぎ、京都駅着。

ちょうど夕日の時刻なので、駅でお弁当(夕食)を買って、すぐにチェックインしました。

ダイワロイネットホテル京都八条口、東寺側のお部屋。

五重塔の向こうに広がってゆく、夕暮れ。

 

 

写真には写っていませんが、遠くの空を鳥がねぐらへと飛んでいき、近くの空では、コウモリがひらひらし始めていました。

 

しばらくずっと、見とれてました。

 

6時すぎ、まだ夕食には早いので、ちょっとお散歩出かけます。

京都駅の南側は初めてきましたが、北側よりずっと静かで、駅のそばにすぐ、古くからある家々が立ち並んでいます。敷地のサイズはこのあたりでもやっぱり、間口が狭くて奥に長め。

 

 

にぎやかな京都駅から地下鉄を乗り継いで、三条京阪駅でおりました。

ちょっと混乱してしまったのですが、ここ

京阪電車の駅名は「三条」

地下鉄の駅名は「三条京阪」

なんですね…?

 

夜の鴨川。

 

三条大橋。

河原では、これからデモ行進に出かけようとする人々のシュプレヒコールと、それを警備する警察がデモ参加者に拡声器で呼びかける注意事項の声とが、ワンワン響き渡っていました。

 

先斗町をぶらぶらと歩きます。個人客と思われる、外国人観光客がいっぱい。みんな楽しそうに、どの店に入ろうかと迷っていました。

 

この夜は、蒸し暑く、夏のよう。

 

川床も気持ちよさそう。

 

四条通りに出て、左折。南座の前を通って八坂神社へと向かいました。このあたりは、舞妓さんも見かけます。

 

八坂神社。

 

東大路を渡り、階段を上って神社境内に入ったとたん、空気が涼しく、森の香りがしてきて、ホッとしました。夜空の向こうに、すぐ東山が見えていて、山が近いんだと実感。

 

舞殿。提灯がびっしり。

 

本殿。

 

八坂神社の角にあるシックな色のローソン。

八坂神社からは、バス。バス停に近接情報が出るので、わかりやすくてよかったです。ただここで、先ほどのデモ行進にまた遭遇。しばらく交通規制でバスがなかなか来ません。

 

ようやく来た京都駅行きのバスは満員で、次に来た八条口行きのバスに乗りました。

清水寺、泉涌寺などのそばを通っていきました。

 

ようやく、ホテルに戻ってきました。

 

新幹線を降りた時に買っておいた「今日のおばんざい弁当」を夕食に。

 

お部屋からは、夜も東寺の五重塔の姿が見えました。多少ライトアップされているみたいです。(12時ごろには真っ暗になっていました)。

 

次の朝。

5時に起きて、5時半には出発!

東寺で6時から行われる、生身供(しょうじんく)に参加させていただきます。

 

境内には、すでに生身供に来た人たちが、開門を待っています。みな、毎日来ている方のようで、観光客である私たちに、親切にあれこれ、教えてくださいました。

 

 

生身供…鎌倉時代から続く法要。毎朝、弘法大師にお膳が供えられ、一般の人も拝することができます。本来は、御影堂で行われているのですが、御影堂は現在修理中。

(足場で全貌はよくかりませんでしたが、檜皮吹きの屋根はきれいでした。)

 

そのため、御影堂の前にある、大日堂で行われています。

6時になり、鐘が鳴らされると、お堂の中に入ります。ご本尊の前に座る僧とともに、皆さんは「和讃」を唱えていらっしゃいます(が、こちらは静かに座っているばかり)。

やがて、向かって右側にある、御大師様の像(国宝)の厨子の扉が開かれ、マスク姿の別のお坊さんが、御膳を運んできます。一の膳、二の膳、三の膳、そしてお茶。一つ下げると、次の膳が供えられます。

 

大師様の朝ごはんが済むと、最後に参拝者がずらっと膝立ちで横に並び、仏舎利が入った袋を、頭と手に当てていただきます。「ごはん」(ご飯、ご判)と呼ばれているそうです。

(終わってみなさんが帰りかけたころ、もう一度弘法大師像のそばにいってみました。ちょっと暗くて細部はよくわかりませんでした。もともと、黒い色になっている像ですし…)

 

いい体験をすることができました。早起きしていった甲斐がありました。

 

東寺の境内もすっかり明るくなっています。

 

 

一度ホテルに戻り、朝食。京のおばんざいが、いっぱいのバイキング。早起きしたから、たくさんお腹に入りました。

 

お部屋の窓から、朝の風景。

 

朝食後、チェックアウトをして、再度、東寺へと向かいます。

 

東寺との往復は、東西に延びる東寺通と九条通の間の、いろんな細い道をたどりながら。

昔ながらの町の表情が楽しいです。

 

竹材のお店。

 

 

お風呂屋さん。電気温泉。

 

巨大なSCもあるんですけど…

 

あらためて、東寺。

東寺の写真でいちばんよくあるアングル、歩道橋の上からです。

 

南大門。

 

塀の前にも彼岸花。

 

アオサギも。

 

 

金堂(国宝)。桃山時代。

東大寺大仏殿と同じように、正面の小窓を開けると本尊の如来のお顔が見えるようになっています。

大仏様の建て方みたいです。柱に、「貫」が通っていて、柱の下部に貫にピッタリ合うよう、向きを調節した穴が残っていました。

 

中には薬師三尊像。桃山時代の再興の像ですが、薬師如来は、薬壺を持たない、奈良時代の様式。(薬壺を持ってないのにどうやって薬師如来と識別するんだろう?)

台座の十二神将は、如来と同じく、桃山時代の像ですが、様式は鎌倉時代。ですので、それぞれが兜に十二支の動物を乗せています。

オペラグラスで覗いていたのですが、動物の部分は、遠くて小さくしか見えず、どれが子やら牛やら不明。

 

講堂。

金堂よりも創建は古い(室町時代)のですが、朱塗りが鮮やかで、こちらのほうが新しく見えます。

 

こちらは、有名な立体曼荼羅がずらりと並んでいます。

五大明王像が、絵や写真で見るとなんだかグロテスクな感じがするのですが、実物を見ると、迫力あります。梵天像も優美(帝釈天像もイケ面と人気ありますが)。

 

また、この日は秋のの特別公開で、宝物館にも入ることができました。

食堂の本尊、千手観音像。

羅城門にあったという、エキゾチックな兜跋毘沙門天像。

新年に行われる後七日御修法(ごしちにちのみしほ)で掛けられているという、五大尊像(明王像)の画。

おだやかな、平安時代の地蔵菩薩像。

その他、東宝記(当時の歴史を記した文書)、曼荼羅や小さい五重塔や…それから、食堂にあり、火事で焼けてしまった四天王像のうちふたつも、表面が炭化はしていますが、展示されていました。

 

鐘楼。

 

五重塔。

 

新幹線から見るばかりだったけれど、ようやく近づけました。10月末には特別公開で中に入れるのですが。

 

木にさえぎられてよく見えなかったけれど、宝蔵。校倉造りになっています。

 

慶賀門(東門)。とにかく門がいっぱいあります。東寺は平安京に創建された当初から、この場所にあり、壬生通、大宮通、九条通、八条通という大きな通りに面しています。門も立派なのがたくさん残っています。

 

東大門。開かずの門とも。足利尊氏がこの門を固く閉めて、難を逃れたという。修復中。

 

これは、北大門。

 

この、北大門を出て、八条通に出る北総門までのこの道は、京都の昔の道幅そのままだそうです。意外と広い。

 

この道の途中に、観智院があるのですが、修復工事のため、お休み。唐から来た五大虚空蔵菩薩があるはずですが、見られません。

 

北総門。これを出ると、八条通。

 

 

秋の特別公開で、「小子房」に入ることができました。

足利尊氏の時代、一時、御所として使われていた建物。今建っているのは、1934年の再建。

 

入っていくと、東寺の他の場所とは、ちょっと雰囲気が違います。サイズが小さめで、ホッとします。白砂が敷き詰められ、ちょっと禅寺に来たような気分。

 

このお庭は、七代目小川治兵衛によるもの。小さいけれど、いいお庭でした。

 

小子房の中は、ガイドさんが案内して下さいました。堂本印象の襖絵が、素晴らしかったです。抽象画に作風が変わる直前とのことで、伝統的な日本画の手法で、スイカ(瓜)とか鷹とか描いてあった。

 

今でも、お正月に朝廷からの使いが来るときだけ開く、勅使門。白砂の向こうに。

 

小子房、全景

 

 

小子房の庭の先に見える、蓮華門。

空海が生涯の最後に東寺を後にした時、この門から出発し、その足元に蓮華が咲いたという…この門は国宝。

 

小子房からは木にさえぎられて見にくいので、外の壬生通から。白塗りの御門です。

 

 

東寺を離れ、もう少し西に歩いてみました。

10分と歩かない場所に、小さな公園があり、そこに「羅城門」の場所を示す石柱が立っていました。羅生門じゃなくて、羅城門。

はるか昔は、ここから朱雀大路が伸びていたはずなのですが、今はふつうの住宅地。

 

ここからさらに、西へ行くと、西寺の遺跡があるはずなんですが、バスに乗って京都駅に戻ることにしました。バス停「羅城門」。

 

京都駅の雑踏を抜けて、少し北に。でも、お昼やお茶する場所が見つからない。西本願寺まで行けばなんかあるかな?と歩きました。

このあたり、仏具店が多いです。

 

やっと西本願寺についた~!と思ったら、一つ手前の「興正寺」でした。しばらく気づかず。ひょっとしたら、最後まで気づかなかった可能性もアリ…

 

その、興正寺と、西本願寺の間の道。この先に、国宝の唐門があります。

 

唐門。

絢爛豪華!!

 

くじゃく。

 

あとから、西本願寺の中から見た、唐門の扉、内側。

 

獅子だらけです。

 

 

西本願寺に入りました。

左が御影堂、右が阿弥陀堂。

同じ御影堂でも、東寺では「みえいどう」、本願寺では「ごえいどう」。それぞれ差別化を図っているようです。

 

阿弥陀堂と、御影堂とは、廊下でつながれています。

 

その廊下にある埋め木細工。節穴や割れ目を、ただ隠すだけじゃなくて、いろんな形に仕上げてあります。探しながら歩きました。

写真はちっちゃくてよくわかりませんが…宝珠。

ひょうたん。

まだまだたくさん見つかり、宝探しみたいでした。

 

境内にある、大きな大きな銀杏。

 

「見どころ」がところどころに解説してあります。

↑ここに解説してある「天邪鬼」は、これですね↓

 

西本願寺には、「飛雲閣」もあったはずなのですが、どういう訳か見られないまま、出てきてしまいました。

ここまで来たら…と、今度は東本願寺へ向かいます。

 

西本願寺から東本願寺へと移動する道にある、西本願寺の総門。

 

総門の先は、また仏具店がたくさん。その後も、京都らしい住宅街が続きます。

 

こちらが、東本願寺。

写真を今貼り付けようとして、どっちが西でどっちが東だか、似ているだけに間違えそうになりました…これが、阿弥陀堂。

 

で、これが、御影堂。

 

西本願寺も東本願寺も、西から中に入ります。

東本願寺は、入って左が阿弥陀堂、右が御影堂。西本願寺と逆になっています。

(ここでも、差別化を図っているようです)。

 

でもって、こちらにも、廊下には埋め木細工あり。壺のようです。

 

少し違えてあるけれど、よく似ている二つのお寺でした。

 

まだ少し、帰りの新幹線まで時間があるため、初めて登った京都タワー。

昭和の香りがします!

 

きっとメダル刻印機があるだろうと期待して登ったのですが、見当たりませんでした(^◇^;)

 

最後に、京都駅でおやつを購入。

形も味も、鎌倉の鳩サブレ。

 

帰りもまた、車窓から見る彼岸花が鮮やかでした。

 

 

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