昨年、私は恋をしていたのだった。終わりは明確にあったけど、私の中でどう始まったのかよくわからない。銅版画集展に出品した2つの作品は、それぞれ恋の喜びと別れた悲しみが隠されたテーマだった。ただ、私の作品を見て、私自身が励まされるのが、私の表現の課題にあったので、悲しい表情は描けなかった。それで、あとから、悲しみの果てに希望を見出した微笑みの絵になったと思うことにした。

 

 
 

 

昨日で終了した銅版画集展では、来てくれた人に銅版画の技法の説明から作家のテーマなどを私は必ず説明している。今朝、見に来てくれた友人から、「想いのこもった作品の解説に、とても幸せな気持ちになった」とメッセージをもらった。私の説明で幸せな気分になったという、とても嬉しいメッセージだ。見に来てくれて、こちらこそありがとう。

創作や表現は、とても苦しくて、また時間や精神的なゆとりが足りなくて、いっぱいいっぱいでやることになる。例年、予定をキャンセルしたりして時間を作ったり、展覧会開始間際まで、バタバタと制作することになる。もっと余裕が欲しいといつも思う。そして、来年も続けられているかなどわからないと思う。それでも、今年与えられた、「希望を見出す」というテーマが私を力づけてくれている。


そして、来年は、11月に工房展が柳沢画廊で開催予定されている。また、参加できると嬉しいな。そして、コバルト画房の日程の都合で、銅版画集展の期間としては昨日で終了したものの、搬出は年末になった。年末が都合が合わない作家は昨日で作品を引き上げたけど、私の作品はもうしばらく店頭ギャラリーに飾られることになった。