あるセミナーに参加したことがきっかけで知り合った男性がいました。お茶に誘われて大喜び。ところが、待ち合わせの日が近づくにつれて、 私はあまりよく知らない男性と デート することを承知したのだと気がついてびっくりしました。

私は「男の人は誘拐犯」というサングラスをかけていたはずなのです。それに気がついたのは20代の頃。人並みに恋をして男の人を好きになるのですが、 同時にその人をなぜか恐ろしく怖く思う自分があり、恋愛はうまく行きません。私は、好きな人に近づくことはおろか、誰かデートに誘われただけで、「ごめんなさい、パス」の状態だったのでした。

そのサングラスをつけていることに気がついてから、これは サングラス でそう見えているだけだからねって自分に言い聞かせて頑張っていたのでした。でも、言い聞かせなくても、いつのまにかそのサングラスを外していたみたいです。一生懸命、心の中で言い聞かせることなく、承諾していた自分にびっくり。

男の人が怖いということがなくなった!どうして?

思い当たるのはさかのぼること数年前に前世療法を受けたことです。施術者の誘導のまま、現れたイメージは、まるで拉致されたかのように、故郷から連れ去られ、病を得て、狭い部屋のなかでひとりで死に行く若い女性の人生でした。そのイメージは本当かどうか分かりません。それでも、その前世を知ることで何かが癒されて安心したのでした。前世療法は、イメージが浮かんでそのときの心細さとか悲しみを体験しているのに、実感がわかない不思議な体験でした。

そのときのデートでは、お茶してその近くの美術館に行くことになりました。美術館巡りが好きな私にとって、美術館はホームです。デートというアウェイから、すっかりくつろいでしまいました。その展覧会では、日本であまり紹介されていなかった画家の作品がありました。その人はありふれた感想を言ったはずでした。「今まで日本で見たことがなかったよね」と。

驚いて、その人の顔をまじまじと見ました。その人と会うのはその日が3回目で、ゆっくり話したのもその日がほぼ初めて。美術館巡りをするのももちろん初めて。それなのに、その言葉には、私の過去がすべて含まれているような気がしました。許されていると。とても安心しました。錯覚であることは間違いありません。言葉の魔法があるのかもしれません。

その人からもたらされたことがたくさんありました。底辺にいるのを、天使が高みへひっぱりあげられているような感覚を受けました。その人はまったく何もない、ゼロのところから、新しい世界を創り出す人でした。圧倒されました。それは、人が誰もが持つ、大きなパワーです。想いを結晶化し、創造する力。新しい現実を作りだす力。

私は忘れていた自分の可能性を思い出したのでした。そして許されている。

それは、その人の役目だったようです。役目を終えたその人は去りましたが、私の持つ可能性を試して生きていこうと決めました。諦めて我慢していた人魚姫から立ち上がると。

そうすると、ありのままの自分の力だけで生きている人達の情報がどんどん届くようになってきました。新しい展開です。