豊島区主催の野外コンサート、東京ミュージックイブニングYubeに出演したウィーン少年合唱団の無料イベントに参加しました。池袋西口駅前の1時間ほどの野外ライブ。天使の歌声を堪能しました。

 

日本での公演のため、日本の曲をいくつか披露してくれました。荒城の月、となりのトトロ、ふるさと、など。そもそも素晴らしい日本の名曲なのですが、彼らが歌うとよりいっそう美しい曲として聴こえました。


以前、竹宮恵子さんのエッセイでウィーン少年合唱団にハマっていた話を読みました。大人と子どもの端境期にある少年たちが成長しつつある、でも大人になり切らない身体のぎりぎりの歌声にとても魅力があるという内容でした。何人かの少年に、竹宮恵子さんの言われるような魅力を感じました。あきらかに子どものような団員ではなくて、もう大人の身長に届いている何人かの少年たちの、でも、まだ大人ではない、不安定ながらもすっくと堂々としている有様に。

 

当たり前ですが、ボーイソプラノと一口に言っても、ひとりひとり顔が違うように個性があり、声や魅力が違います。それらが合わさって一つの音楽になるその様には、鳥肌が立つような美しさがありました。それは人生の限られた一時期の、儚い瞬間の輝きにとても切なくなります。


ウィーン少年合唱団は今年、創立525周年だそうです。その長い歴史には、その高音の歌声を維持したカストラート(去勢された歌手)も輩出したのかなと想いを馳せました。カストラートは調べたら、イタリアのオペラ歌手として活躍した人達。オーストリアにはどうでしょう。ヨーロッパで歴史を共有しているのでしょうか。