更年期のお年頃になったら、急に血圧が高くなってきて、検診にひっかかるようになってきた。先般、とても具合が悪くなり、思い当たることが、この高血圧傾向しかなかったので、血管外来に通院した。もちろん高血圧。とりあえず降圧剤に慣れていくということで一番弱い降圧剤を処方された。


母が高血圧だった。確か降圧剤を飲んでいた。その後、認知症になり、既に故人。私は医者ではないけれど、降圧剤の服用が母を認知症にしたのではないかと不信に思っていた。それは、長生きを研究されている医師の著書で、高血圧患者、つまり降圧剤等の服用をしている患者に認知症が多いという記述を読んだから。その医師の研究は長生きなので、高血圧についての記述はその部分ぐらいだった。でも、ピンと来た。親族に母以外に高血圧も認知症もいないので、遺伝とかではないはずだ。


降圧剤など服用したら、母のように、将来、認知症になるかもしれないと情けなくなった。でも、何とも言えない具合の悪さがあるので、背に腹は代えられず、服用やむなし。


友人にその近況を話したら、それは鉄分不足、たんぱく質不足の可能性があるかもしれないよと藤川徳美先生の著書を勧められた。実は赤身の肉を調理するのが苦手。外食も、ご飯、うどん、パスタの糖質過多気味。野菜はそこそこ取っているつもりだったが、鉄分を多く含む野菜ってなんだろう?ほうれん草など最近はあまり取っていなかった。しかし、以前に比べ野菜の鉄分含有量は減っていると聞いたことがある。私のたんぱく質不足、鉄分不足はほぼ確定だった。


藤川徳美先生は、子どもの発達障害が専門で、栄養の面から発達障害の子どもの治療をしている医師だった。そして、そもそも私自身が、かつて発達障害の傾向のある子どもであった。昔は今ほどその症状も知られていなくて、生きにくさを感じながら成人したのだった。今もなお、自閉症スペクトラムとか発達障害の診断が下されると思う。大人になって治るものではないから。注意散漫と過集中のいびつな脳を持つ私。


藤川徳美先生の著書によれば、母親の鉄分不足、たんぱく質不足が子どもの発達障害を引き起こすのだとか。女性は生理や妊娠出産で鉄分不足が起こりやすく、産後うつも鉄分不足が引き起こしているのだとか。そういえば、母は産後うつだったことがある。鉄分を補う投薬を受けていたこともあった。私自身も生理時の不調があった。思い当たることがどんどん出てくる。

 

19世紀のインドの数学の天才、ラマヌジャンは、ヒンドゥー教徒で厳格なベジタリアンだった。才能を見いだされ、イギリスに渡るも、身体を壊し、夭逝する。肉を食べないのだから。もしかしたら、この人はイギリスに渡り、極度の鉄分不足、たんぱく質不足に陥ったのではないかなと思う。すでにインドにいたときから、鉄分不足、たんぱく質不足だったかもしれない。可能性の話。


私の血圧はすぐに低くはならないものの、数値が安定してきている。変な具合の悪さはほとんどなくなった。メンタルも落ち着いている。降圧剤の効果というより、鉄分サプリ、たんぱく質のおかげかもしれない。うつのうーちゃんと名付けていたけど、栄養によるものならば、意識して栄養を取ってみようと思う。