私の目の前で、出会い系アプリをやり、エッチの直後でもアプリをやる男、見事なまでのスレギっぷり。

終いには「お母さんが怒ってるし、家に帰らないと!」と言い出した。

だんだん楽しくなってきた私。

言いたいことは全部言ってやろう!と決めた。


私は、笑顔で言った。

「帰ったら?」

スレギ、ビビる。

「だって、ここで帰ったらヌナに悪いよ!」

はぁ????

私、スイッチ入る。

「悪いって言うけど、、ずーっとスマホいじってるし、帰ったら?」

「帰りたいわけじゃなくて、本当にどうしたらいいか悩んでるんだ。
ここで帰ったら、本当にヌナに悪いし、ぼく、最悪だよ」

「悪いと思うなら、どうして人が話してる時もずーっとスマホいじってるの。
これで言うの3回目だからね」

「スマホはいつもこんな感じだし、話はちゃんと聞いてるよ」

「聞いてるように私は感じなかったし、言いたくなかったけど、出会い系のアプリをずっとやってるよね。

私とエッチして、終わったらすぐ他の女を探す。
それってどうなの?
家に帰って、ゆっくりやったら?
そもそも、お母さんって言うのも嘘かもしれない。
今、ここで他の女と会う約束をしたかもしれない。
私には何が本当かはわからないし、もう、正直どうでもいいし、興味もない。

ね、だから帰ろう」

「だめだよ。このままじゃ、ヌナに悪くて終わらせられない」

「じゃ、どうして2回もスマホの事言われて、それでもやり続けたの?
家に帰るって私に言ったのも、帰りたいから言ったんだと思うよ。
たとえお母さんが怒っていても、帰りたくないなら私には言わないはず。

え?
なに?

私に一緒にいてって言って欲しいの?」

「そう言うわけじゃないよ。
本当に悩んでるから言ったんだよ」

「こんなことされて、一緒にいてなんて言うわけ無いじゃん」

「ヌナ、すごい怒ってるし、自分が悪いままでは行けないよ」

「大丈夫。
私は怒ってないよ。あきれてるけど」

「じゃ、許してくれる?」

「許せるワケないじゃん。
こんな最悪な男はいないと思う。
これはネタだとさえ思うよね」

「ヌナが許してくれないと、帰るにしても、帰れないよ」

そんなやり取りを無限ループ。

最後は涙目。

「私は許さないし、ずっと同じ話だし、帰ろ」

何回目かの帰ろう。

私は席を立って、伝票持って、会計をした。


結局、ここも私が払ったよ。

私ってカッコいいって思いながら。


文字にすると感情的な私の言葉ですが、実際は、淡々と、笑顔で話してましたね。