みなさん、こんにちは
今日も、Passagesを通ってくださってありがとうございます。
今日は子供クラスについてです。
子供のバレエクラスは、パリでバレエ教師の国家資格を取るための勉強を始めた2009年に教え始めました(教師課程勉強中の学生は教えてOKでした)。当時フランス語は出来るのに、いざフランス人の生徒を前に指示の出し方が分からず15人の生徒たちをまとめられなかったり、小学生にフランス語を直されたり、親に文句言われたり、と色々経験しました。子供たちを動かすフレーズやボキャブラリーってありますよね。日本の子供のようにお行儀よい子ばかりでないので、大変でした。もちろん楽しい思い出もたくさんあります。
日本に引っ越した時、もう子供は教るつもりはなかったのですが、ご縁をいただき都内のスタジオで子供クラスも担当させていただいています。レギュラークラスは小学生以上を担当していますが、ときどき未就学児のクラスを代講することも。
4月の代講では3歳児のクラスを初体験して、久しぶりにうわぁーってなりました。フランスでバレエ(ダンス)は基本4歳からなので、3歳クラスは未経験。会話が成り立たない、続かない、みんなマイペース、めっちゃ大変!めっちゃかわいい!
・「チーズを持ったねずみ」のパ・クリュ(小走り)
・「カニ」の横シャッセ
・「ぞう」のバランセ
・「フラミンゴ」の片脚バランス(インパッセ)
・「キリン」のルルベ歩き
これはもう少し大きい子達のクラスで使った「りんご」。
スポーツ用品店で買った軽くてやわらかいボールにフェルトで葉っぱと茎をくっつけたやつ。作った当時、フランスの生徒には「トマトに見える」って言われましたっけ
これを使って、「白雪姫」をテーマにクラスを進めます。
・白雪姫と7人の小人のパーティ:パートナーと2人ずつスキップやシャッセ
・おばあさん(魔女)がリンゴをくれた:先生が魔女役、ショールなどを頭からかぶって役になり切る
・リンゴを持って踊る:インプロ、フリーダンス
・リンゴをかじる、眠り込む、目覚める:演技の練習
・馬に乗ってお城へ:ギャロップ
年長さんくらいになると白雪姫のお話も知っているし、「演技する」のが楽しいみたいで大好評。
数日後に生徒のお母さんとお話する機会がありましたが、お家に帰ってレッスンでやった「白雪姫」をお母さんに詳しく実演しながら見せてくれたそうです(その後お父さんにも)。とっても嬉しくなりました。
バレエ(や専門的ジャンル)のテクニックは8歳から、とフランスでは決まっています。じゃあそれまで何やるの?って思いますよね。
それまでは「バレエ」以前の「ダンス」に共通するムーブメントを重視します。プリエ(脚を折りたたむ動き)、ルルベ(身体を上に持ちあげる動き)、ルティレ(足を床から引き離す動き)、5種類のジャンプ、などなど。例えば「プリエ」はバレエ用語以前に、日常でも使うフランス語の動詞なのです。教師課程の勉強の中には、そうやってひとつの「動詞」をテーマにプレバレエのクラスを作る課題もありました。「フエッテ」をプレバレエ用クラスに、なんていうのも。
インプロだって、子供の頃から経験しておくとコンテで役に立つかもしれない。小学生になってしばらくすると「自由に踊る」が恥ずかしくなってくるようなので、その前から慣れておくと強みの一つになるのではと思います。
そして日本では未就学児のクラスでもバレエテクニックに取り組むことが主流だと思いますが、「演技すること」もバレエの大事な要素です。積極的にクラスに取り入れたら生徒も、先生も楽しいのではないかと思います。
バレエの題材は「お姫さま」「王子さま」が出てくるおとぎ話か、大人の悲恋的ストーリーが多いですが、もう少し現代の価値観に沿ったストーリーもクラスに持ち込みたいな、というのが今の私の課題です。
Merci !
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