ラブストーリーは突然に… | ポンポンペイン 湯口智行の芸人の日々
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ドイツ料理って美味しいよね!!

湯口です!


いやいや…映画をかりようとお店に行ったら突然ラブストーリーが見たいなぁなんて思ったので…かりました!
中学生の時とかやたらドラマとか映画とかの恋愛もの見てたなー(笑)


「ワンデイ23年のラブストーリー」


ジャケ借りでもなんでもなく何となしに借りた作品!!

結論から言いますと私はこれ好き!!

ネタバレになるので注意してねー!


とある男女の長きにわたる関係を描いたものなんだけど…一九八九年から二〇一二年までの時代の変化も併せて描かれます

 物語としては、常に毎年の七月一五日のみの出来事だけで綴られていく、その間に何があったのかのかが何となくわかるのようにしてある!その仕掛けが巧い!
 
 七月一五日というと、イギリスでは「聖スウィジンズ・デー」と云い、聖スウィジン(九世紀頃の人物で、ウィンチェスターの司教)の記念日だとか…調べたところ、この日が晴れか雨かで、以後の四〇日間の天気が決まるそうです
 この日が晴れると四〇日間晴れが続き、雨が降ると四〇日間雨続きとなる…そんな感じだけどストーリーとは無関係!
たまたま主人公達の記念日に指定された日がこの聖人の日だったので、「この日には連絡を取り合おう」という約束が忘れられること無く続けられたという話し♪

主演はアン・ハサウェイとジム・スタージェス。


 まずは冒頭、二〇〇六年七月一五日のアンの姿から始まる…ジムからの連絡を受けて、待ち合わせの場所まで自転車で向かうアン

 そして物語は発端となる一九八九年の七月一五日である二人の大学卒業から始まります。
 本作に於ける主人公は、最初から最後まで変わらず二人が演じるのだけど初々しい青年時代から、子持ちの中年に至るまでの演じ分けも見事!!
二度三度見たくなる映画!

眼鏡女子が好きな私は学生時代のアンの丸ぶちが魅力的でした☆

 徹夜の卒業パーティも明けて、これからは別々の道を歩むことになる二人
このとき、もう少しだけ勇気があれば、思い切りが良ければ、タイミングが合ったなら、恋人同士にもなれたかも知れないというもどかしさが堪らん!!
 そしてちょっとしたタイミングのズレから、以後の長い長い回り道の始まり始まり~♪

 作家志望のアンはロンドンへ出て、バイトをしながら独身生活

一方、ジムの方はメディア関係の職に就く

 数年後、ジムはTV司会者となって華々しい活躍を始めるわけですが、深夜の低俗番組の司会者という設定

 本人は頑張って与えられた仕事をこなそうと必死なのに、周囲の無理解に悩み、両親のウケも最悪(笑)


 時代の経過を感じさせる演出として、携帯電話の発展が面白い!

ジムはギョーカイ人らしく先端のIT機器を使っているが、アンの方は「有害電磁波が心配だわ」なんて云ってる

 またその時代の流行りの映画で移り変わりを表現したり、机の上のPCもiMacが順調に進化していく…

 そうこうしながらも二人の付き合いは二人だけで毎年プチ同窓会程度

それでも恋人関係には発展せずに、「いい友達」であり続ける…が!!
新展開!

 ジムの俗悪番組司会者の仕事はそれなりに続いていたのだがあまりにキャラを造りすぎ、長く続ける為に刺激的な言動を重ねすぎた所為で、世間から〈低俗キング〉とまで呼ばれちゃう…勉強になるわー!日本だと子供に見せたくない番組ランキング1位かな?
PTAに睨まれる感じ(笑)
人間関係は仕事上の関係ばかりとなり、プライベートではすっかり孤独に

 数年経つうちに、ジムの母親も癌を患いお亡くなりに父とはすっかり疎遠になる…

 もはやアンとの毎年の同窓会だけが心の頼りなんだけどジムがアンに一方的に愚直り過ぎて関係が悪くなる…お互い話したいことはありますわな(笑)


 九〇年代後半から二〇〇〇年になるまでは連絡を絶ちます
 
このときのジムの落ちぶれようが惨め…〈低俗キング〉からの脱却が出来ず、年齢的にも三〇を過ぎて、番組も新鮮さを失いも視聴率が低迷、悪循環的に落ちぶれていく。やがて…解雇。
恐ろしい話しですわ…ウレ続けるのが大変ってことに国境はない!!(笑)

 数年後、大学時代の友人の結婚式で再会することになるが、お互いに別の男と同棲していたり、別の女性との結婚が決まっていたり…

 友情は回復するものの、観ている側としては、ジムがこの結婚で幸せになるとはどうしても思えない感じに…
結婚て難しい!!

 翌年、遂にジムは女の子の親になりその後も二人の人生は浮き沈みを続けアンは同棲していた彼と破局!
パリへの引越!
ジャズピアニストと新たな恋!
そして念願の作家デビュー!

ジムの方は奥さんの不倫が原因で離婚!

紆余曲折を経て、やっとアンとジムも二〇〇四年結婚!!

ここまでで15年かかっております…




ただ23年のラブストーリーなのに15年でハッピーエンドかい!
なんと思っていたら

冒頭の二〇〇六年に戻ってくる。自転車で記念日の待ち合わせ場所に向かうアン

 そこでイキナリの交通事故。

ホラー映画を思わせるレベルでアン・ハサウェイが全力でトラックにはね飛ばされます…びっくりして「えっ!?」というベタなリアクションを深夜にしてしまったくらい突然にガツーンとやられます


愛するものを失ったジムに、今まで疎遠だった父が語りかける言葉がたまらん!!沁みるでー!!


「亡くなったことを無理に自分に納得させる必要は無い。生きていると思い続ければいい。少なくともワシは母さんが亡くなってから一〇年、そうしてきた」


親父…かっこいいぜ!!


最終的には小さなレストランを開業するジム
一九八九年と二〇一二年をオーバーラップさせる演出がまた良い

 ウィンチェスターの街を一望する丘から眺める景色は昔とかわらず…

若者だったジムとアンが丘を駆け下りていく姿と、父親になったジムが娘(最初の結婚の子供ね!アンとの間に子供は授からなかったので)と一緒に丘を登ってくる姿が交差する…


んー!!


良かったのですが、結果ラブストーリーというかライフストーリー?

まぁとにかく何となく手に取ったのですが、良い作品に出会えました!!


アンが事故った時はショックだったなぁ…上手い物語だわ(´Д`)