- 正村 公宏
- ダウン症の子をもって
私がこの本を買ったのは 5年前の夏 仙台日赤病院の売店だった。
息子の右耳が聞こえない可能性があるので その検査をしにいった。
大きな病院での検査というものは時間がかかるので
時間をつぶすために 私はこの本を 息子には子供の雑誌を買った。
結局 その検査のあと、息子は右耳が完全な聾だと診断された。
関係のない話になってしまったが 待合室で読んだこの本を
私はずっと 心の本棚に置き 何度も読み返した。
障害児の母親の生活というものが、際限なく要求される時間と配慮の
連続のうえにあることを思い、私は呆然とすることがある。
何もかも失ってしまったような生活。
私は自分を取り戻したいとひたすらに思う。
読みながら 何度涙で枕をぬらしたかわからない。
正村夫妻の 子に対する視線のあたたかさ。
障害児を持つことの重荷と愛情 揺れる感情と崩れる体調 何もかもが胸に響いた。
すべてのページに傍線を引きたいくらい(折り目はたくさんつけた)。
正村夫妻には 共感とともに 尊敬の念を強く持ちます。
昔 あなたがたがつけた道筋が 私たちを勇気づけてくださっています。
041010