原題 DABBA/THE LUNCHBOX
製作年度 2013年
上映時間 105分
製作国:インド,フランス,ドイツ
ジャンル:ドラマコメディ
監督:リテーシュ・バトラ
脚本:リテーシュ・バトラ
音楽:マックス・リヒター


本作で長編デビューを飾るインドの新鋭リテーシュ・バトラが監督と脚本を務め、インドの弁当配達システムを題材に描くドラマ。

間違えて届けられた弁当が取り持つ孤独な男女の出会いと心に染みる交流を映し出す。

『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』などのイルファン・カーンが主人公を好演。

弁当箱に入った手紙を通してお互いを知る二人の繊細な物語に心奪われる。




最近メキメキ需要が伸びてきたインド映画。 本作はフランス、ドイツとのコラボ作品とあって インドらしさの中にヨーロッパテイストが感じられ 今まで見てきたインドのどの映画ともちょっと趣が違っていて あのお約束の”踊り”もなくって 新鮮な感じがしましたよ。

ストーリー自体はどちらかというと ノスタルジックな雰囲気。

それに~ インドのお弁当事情のすごいこと! 以前見た【スタンリーのお弁当】の時もそうだったけど 家庭事情がお弁当の中身に反映されてたり 配達システムがめっちゃアナログに見えて計算されたシステムだったりと・・・見所は沢山!!




間違って届いてたと配達人に知らせても そんなはずはないとの一点張りするくらい このシステムに自信を持っているのに・・・何故か 間違って届いてしまうお弁当。

それも1回ではなく何度も何度も毎日・・・これこそ”めぐりあわせ”なんでしょうね。

手紙のやり取りだけでこんなに親密になるものか?っていう疑問を持つ方もいるみたいだけど・・家の電話しかなかった時代 想いを伝える方法の主流は”手紙”だったわけで その頃は見ず知らずの人と文通するなんてことも結構あったりして~

lineや携帯電話で瞬時につながる今の伝達システムより 行間を読み取ったり、届けてから待つ時間がまた想いを募らせたり・・





人生の隙間をおいしいお弁当と思いやりの言葉が埋めてくれる毎日を幸せに思うのは共感が持てる。

それぞれの生活を描きながら プラトニックに進む展開ももどかしいけれどドキドキしてしまう。

あったかくてじわじわっと幸せな気分にしてくれるこの作品 曖昧なラストもインド作品には珍しく お勧めしたい作品になりました。