本記事では、『「そのままの自分」を生きてみるー精神科医が教える心がラクになるコツ』(藤野智哉著/ディスカヴァー・トゥウェンティワン/2024年)を紹介します。
「このままじゃダメだ」
「なんとか変わらなきゃ」
「自分なんて大したことない……」
そのような悩みを抱えるあなたにおすすめの本となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
『「そのままの自分」を生きてみる』とは
本書は、ありのままの自分をいたわり、心を楽にする考え方を紹介している本です。
著者の藤野智哉さんは、現在精神科医として活動しています。
幼少期に川崎病という病気にかかり、その障害とともに生きることで学んだこと、精神科医としての知見を発信しており、メディアへも多く出演しているようです。(著者プロフィールより)
他の著書としては、『「誰かのため」に生きすぎない』(ディスカヴァー・トゥエンティワン/2023年)や、『自分を幸せにする「いい加減」の処方せん』(ワニブックス/2021年)などがあります。
ぜひ、そちらの方も読んでみてくださいね。
『「そのままの自分」を生きてみる』内容
第1章『まずは自分をいたわり、ケアする』では、「変わらなきゃ」と焦る方に向けて、まず自分を大切にすることを伝えています。
わたしたちはどうしても、自分のことを後回しにしがちですが、頑張る自分をいたわってあげることを最優先にするべきと述べているのです。
第2章『「他人」を気にしすぎない』や、第3章『「人間関係」をちょっと変えてみる』では、人との関わりの中で、自分らしく生きるコツを紹介しています。
自分の捉え方や嫌いな人との接し方についても解説しているので、他人軸で生きているなと感じている方にはおすすめの章です。
第4章は『「自分の気持ち」に耳を傾ける』。
自分が本当に望んでいること、大切にしたいことを、ワークによって浮き彫りにしていきます。
このワークをおこなうことで、今まで気づけなかった素の自分を知ることができるでしょう。
第5章は『自分のタイミングが来たら、変われるように』。
変わりたいと思うときの、心の持ち方を紹介しています。
「ダメだから変わる」のではなく、「○○になったら嬉しい」のようにポジティブな気持ちで、変わっていくことが大切だと、藤野智哉さんは述べています。
『「そのままの自分」を生きてみる』おすすめポイント
本書のおすすめポイントは、自分を大切にする考え方です。
第1章では、まず自分をいたわってケアすることについて述べていました。
「変わりたい」というと、努力や頑張りがイメージされますが、藤野智哉さんは「『変わりたい』ときって、実は、たいていよくない状況にいて、『つらい』『しんどい』と感じるときだったりします」と言っているのです。
わたし自身、新卒で初めて社会に出て、「今のままじゃダメなんだ、変わらないと」と焦ってしまい、無理をしてつらい思いをして、変われない自分が嫌になったことがありました。
本書では、そのようなつらい状況のときには、無理に変わろうとすることよりも自分をいたわって大切にすることを優先してほしいと勧めています。
いちばん大切なのは「自分」です。
「変わらなきゃ」「このままじゃダメ」「できるようにならないと」と思ったときは、がんばったり努力したりする前にやることがあります。
それは、自分に無理をさせていないか、自分をすりへらしてしまっていないか、って自分のことを考えてあげることです。
『「そのままの自分」を生きてみる』(藤野智哉著)
この「いちばん大切なのは『自分』です」という部分は、ストレートで当たり前のようにも思えますが、わたしが初めて読んだときには「自分のことをいたわって、大切にしてあげていいんだな」と、今まで頑張ってきた自分を褒めてあげたくなりました。
本書では他にも、自分らしく、自分を大切にして生きていくための考え方が紹介されています。
例えば、わたしの心に強く残ったのは、
「普通の人」「ちゃんとした人」なんていう実在しない生き物を目指さなくていい。
『「そのままの自分」を生きてみる』(藤野智哉著)
わたしはよく「普通○○すべき」「ちゃんと、○○しなければならない」と自分を責めていることが多かったので、この言葉を受けて、「べき」「すべき」を手放していきたいと考えるようになりました。
ぜひ、藤野智哉さんのほっとする考え方に触れてみてください。
『「そのままの自分」を生きてみる』まとめ
『「そのままの自分」を生きてみる』では、自分をいたわって大切にして、自分らしく生きていくことを伝えています。
「変わりたい」と思っているあなたに、ひと呼吸おいて読んでほしい作品となっております。
本書を読めば、あなたもきっと自分を大切にして、ありのままに生きてみたくなるはずです。
ぜひ、読んでみてくださいね。