「花の墨通信」14巻9号 

       2024年9月1日発行 

           by 花墨 汎潤

-「ロータス・ワールドへのいざない」

      その(181-1)     

 

Q604 不思議な話です。科学的にあり得ない妄想ですよね?

A605 いや、科学的にあり得る可能性があります。というのは21世紀では<気の正体>がまったく不明なわけですが、将来その実体が明かされるのは間違いないでしょう。東洋医学数千年の経験が語る{気功治療の実績}は<気という未知の自然法則>がこの世にあることを示しています。嘘の話ではないでしょう。決して妄想だと片づけられませんよ。

Q605 そうですか。わかりました。それでいったい虎と十得はどこへ疾走(しっそう)したんでしょう?

A606 21世紀半ばですから、米欧中ロ対立の舞台です。ドローン無人機が飛び交い、交通管制のレーダーが縦横に空を透視しています。そんな危険な空を猛然と十得を乗せた虎は走るのです。レーダー網をかいくぐるほどには速くないけれども、どんなクォークもかなわない《気の渦まき》に阻(はば)まれてレーダー網が役に立たないわけですね。これはものすごい極微の気流です。かたや無人機は1・25nm(ナノ・mm=10億分の1ミリ)の半導体を内蔵していますが、それをはるかに超える気の渦巻が虎を囲んでいるのです。レーダー網をかいくぐる不思議な性能がこの<気の渦巻>にあるんですね。

Q606 ついに<未来の戦争>が始まり、そのたけなわの戦場を虎が駆け抜けるというわけですか?    

A607 ええ、すでに小型の水爆>がロシアのポーランド侵攻で使われています。プーチン大統領はすでに亡くなり、次世代のリーダーの指揮する<第三次世界大戦>がNATO諸国軍との間で激戦を展開しています。世界中が震撼(しんかん)しなす手なしで茫然(ぼうぜん)と事態を見守っています

Q607 空恐ろしい。人間とはなんと! 愚かなんでしょう。

A608 ええ、まさにその通り。<目先の欲望>にかられるばかりなんですね。どうしたら人類が<平和志向>になれるでしょうか。良い打開策がありませんか?

Q608 国連が今のままでは絶望的です。国連のリーダーにうったえ、超大国のエリート指導層に打開策をアピールするしかありません。世界のリーダーにはあまりにも打開の知恵がありません。

A609 実はこの<絶望的な状況>を切り開かんという、止むにやまれぬ行動が十得の発想だったのです。かねてから世界平和のパンセ(思索)をかさねていた十得は、可能ならば<虎の威>を借りて国連総会にその<打開策をうったえよう>という行動に出たわけですね。何年も考えての思いあまった末でした。

Q609 実に情けない。人間の頭脳はなんという愚かな発想しかしないのか! あきれますね。

A610 ええ、まさにその通り。現代人は誰でもみな<目先の欲望>にかられるばかりなんですね。肝心なことはまるで思いつかないのです。どうしたら人類が<平和志向>になれるか。良い打開策がありませんか?

Q610 確かに、<国連における良き安保政策の確立>しかありませんよね。それで<虎に乗った奇跡の人>十得は国連総会に何を提案に行ったわけですか?            (181-2へ続く)