2024年7月15日発行

「花の墨通信」14巻7号・号外  

        (回答)花墨 汎潤

ー 相談室「パンセ・ソバージュ」

     第90回    

野党はどう政策を掲げるべきか」  

              その(1-2)

 

Q5 ぜひここで、そんな野党諸君のヒントになる提案を出してあげてください。いかがですか?

A わかりました。これこそは今の政局いちばんの<火急の要件>です。野党側が<国民の負託(ふたく)に答える鮮やかなビジョンと政策>を打ち出さねばなりません。自民党の<ドタバタ劇を突く>ばかりではいけません。今こそ《荒れる世界》を見つめ、日本が先駆(せんく)を切って<知恵を結集>し、その成果をわかりやすく具体的に世界に発信すべき時にあります。そこで自分の無い知恵をしぼって全国民の<眼を覚まさせる>ビジョンと政策の目玉を出してみましょう。

Q6 ええ、その一端をぜひご提案ください、

A わかりやすい政策がいちばんです。具体的に思いつく<政策の目玉>をここに列挙(れっきょ)してみましょう。<内政>と<外交>に分けて考えます。

 第一に、能登(のと)半島地震からただちに連想すべきは<日本列島太平洋側(東南海トラフ)大地震>です。これから<30年以内に80%の確率で起きる>という予測が出ています。これへの対策がまずいちばん必要でしょう。そこで<防災救助隊・防災省・防災大学を設置>し、自衛隊に並ぶ一連の<高度な自然災害安保システム>を確立するのです。これに要する年5兆円は増税ではなく<防災国債>でねん出します。この際多額の出資をしてくれる富裕層には、それ相当の<社会貢献減税控除(こうじょ)>を行ないます。試算は税制全体のなかで<生成AIの汎用化>によって行われるのです。もちろんいいアイデアが出たら防災救助の技術的成果を全世界にむけて売り込みます。

Q7 そうすると、お金持ちがますます<減税で富む>ということが起きるのではありませんか? いかがですか? 

A これはちょうどギャンブラー(賭博者)が公営ギャンブルに多額の<賭け金>投資をするにもかかわらず、自治体のもうけからみたら各個人の金額は取るに足らない割合になるのと一見似ています。けれどもギャンブルは<遊興>に過ぎずなんの<社会貢献性>も見られません。加えて<ギャンブル依存症>をまん延させている<反社会性>と比べたら<防災国債への投資活動>は大変な公益性があるわけで、問題にならないでしょう。

 第二は、<成長育英奨学金制度>の創設です。これは<子どもの自主的なアイデア力を育てる>しくみで、<教育界と察業界がタイアップ>して<子育て政策の一環>としてまた<社会的成長戦略の担い手育成>をめざします。小学校は基礎学力育成が最重視されるので省(はぶ)かれます。中学および高校では授業放課後ボランティア活動の一環として週一回ロボット制作活動を行います。企業が部品を提供し<校内・県・全国コンテスト>に向けて研鑽(けんさん)を積むかたちになります。いわば大学における<産学共同>の《中等教育版》ですね。このなかから<才能豊かな子どもは英才教育プロジェクトへと導く>ルートを用意します。                    (明16日へ続く)