2024年2月18日発行

「花の墨通信」14巻2号・号外  

         (回答)花 墨 汎 潤

ー 相談室「パンセ・ソバージュ」

       第85回   

「シン・パワ・ポリとはなにか」 

            その(4-2) 

 

A18 確かにいません。けれども仮に<これは単なるハッタリだ>と言われても気にすることはありません。重要なのはいまこういう<大いなるチャレンジ>をすべき今こそその時なんですね。それほど世界は行き詰まり<地球環境危機へなんの打開策も見つからず>、まさにエリート指導層はみな<途方に暮れている>わけなんですね。

Q19 よく了解できました。次に進んでください。いったい<シン・パワ・ポリ>と言いたい第二策がありますか?

A19 ありますよ。国会議員のテレビに映るやりとりを見てください。世襲(せしゅう)議員が7割とも言われますが、その姿でいちばん気がつくことは何でしょう、わかりますかね?  

Q20 いちばん気がつく点はみな<言葉たくみで実務能力が高い>にもかかわらず、意外に<迫っている地球危機に対してのんきにみえる>ことです。ホンネでは選挙対策ばかりに気を使い、まるで<世界の危機を感じていない>のがありありです。例の<エッフェル姉さん>の話題が好例ですよ。まさに<上級国民>たるエリート暮らしの呑気(のんき)さがあらわですね。

A20 確かにそれもあります。がいちばん欠けているのは<科学的な認識力>ですね。今や<超高度メカニズム時代>を目前にしています。どんな情報処理も<生成AI>に頼り、遠からずエリート指導層はロボットの知性にひざまずかざるを得ない時が近くに迫っています。それは逃げようがないリアル(現実)となるでしょう。そのときどんな態度をとるか? という問題なんですね。

Q21 その<科学的な認識力>で自民・公明与党や岸田政権に具体的にいちばん欠けているのは、どこでしょうか?

A21 それはもう際立つのが<危機管理感覚>が軍事的な有事警戒心にかたより、自然災害面にはまったく無関心だという点です。もちろん日本は<自然災害列島>なんだから当然警戒しているとありきたりのことは言います。首相官邸から地元議員までみなそうですね。けれどもX軸つまり今までの災害対応ばかり見ていてそれ以上のY軸つまり<他国の手本となるほどの見事な自然災害対策>はいっさい考えていないわけですよ。この肝心のリアル(現実)にチャレンジしようという<未来志向の打開策チャレンジ>がまるで見えません。与野党ともにそうですが特に自民保守岩盤層にそれがあまりにも突出しているんですね。近い将来予想される<軍事的な有事>にはものすごく目くじら立てるのに、<自然災害の有事>にはまるで知らんぷりなのであきれます。

 唯一この対談で在日の保守派論客ケント・ギルバート(米弁護士)がいい提案をしていたのが印象に残っています。確かアメリカでは超党派の<災害救助隊>を編成し、応急対策に大きな成果を挙げているという話題でしたね。

Q22 ええ、思い出しました。右派の論客らしくない<改革姿勢>でしたね。 (明19日へ続く)