またまたお久しぶりです。
今日は休みなのですが、憂鬱なお天気。
気分転換に、更新しようっと(;^_^A

だいぶ間があきましたが、
本の感想をいくつか。
最近はほんとあんまし読んでないなあ。
読書手帳をみながら、思い出さないと(汗)。
駆け足でご紹介。



●ランチのアッコちゃん / 柚木 麻子

我がリョウちんが帯に登場。「いま柚木作品を読んでおくと、
近い将来、ドヤ顔ができます」とご推薦。
う~ん、ちょっと期待のハードルをあげすぎちゃったかな。
私としては、もうちょっと盛り上がりがほしかったかな。
ただ、女性の上司としてのアッコちゃんは完璧です。
こんな上司がいたら、ほんとにいいだろうな。
ちょっとおどおどした主人公・三智子は、上司の黒川敦子部長に
ある日、持参していたお弁当を食べてもらうことに。
お弁当の味が気に入られ、次の日からお弁当を作る代わりに
1000円持っていつも部長が言っているお店でランチをとるように
言い渡される三智子。
こわごわ向かうその先は、普段のこわもてなイメージとは
まったく違う「アッコちゃん」の世界が曜日ごとに広がっていた・・・
料理ができるオンナはかっこいいわ。
私は苦手なだけに、ほんとうらやましいです。



●ほんもの / 白洲 正子

白洲次郎の妻・正子の文化芸術に対するエッセイ、といったところでしょうか。
ご夫婦そろって日本人らしからぬ審美眼をお持ちで、
交流のあった小林秀雄や吉田健一、梅原龍三郎も文中に登場し
なんだかハイソすぎて、途中から読むのがつらくなってきた(笑)。
こういってはなんですが、あとがきにあった娘さんの最後の一文が
なんだかキョーレツ。親に対しての最後の嫌味、ですかね。


●戦場のコックたち / 深緑 野分

副題は「Armed with skillets」。
skilletとは、フライパンのことだそうです。
フライパンを持って戦う、という意味ですね。

この本は、ここ数か月のなかで一番、面白かったです。

時は第二次世界大戦が始まったころのアメリカ。
戦場においてコックを兼ね、兵士としても戦うという
「特技兵」として招集された若者たちのクロニクルです。
料理好きなおばあちゃんに鍛えられたティムは
同期で冷静沈着なエド、陽気なディエゴ、
イケメンのライナスなどと共にヨーロッパ戦線に駆り出される。
非情な戦いの合間には、食事や休息の日常も存在し
そのなかでの小さな事件や謎にティムたちが巻き込まれる、
というストーリー。

冷静で頭脳明晰なエドは、まさに戦場の江戸川コナンくん。
でも、なぜ彼がそのような性格になったのか、
そして彼に待ち受けていた運命が
ティムや他の兵士たちを巻き込んでゆく・・・。
戦場が、普通の人間をこうも変えてゆくのか、
というのがしみわたるように感じられます。
とある「ドイツ兵」との交流もあり、
敵味方という概念とはいったい何なのか
読んでいる人に突き付けられていたような気もします。

何人かの仲間を喪ってから
戦後、ベルリンの壁が崩れたあとのドイツで
戦友たちは再会します。
その心によぎる思いに、涙しました。

また新しい作家さんがでてきましたね。
名前がいいです。
草原に、一陣の風がわたっていくようなイメージ。
まだ若いかたで、こんなひとがこんなテーマを、と
思いましたが、
文献のなかにちらちら戦争映画があったのが今風ですなあ。

実はこの本読んでから
デビュー作の「オーブランの少女」を借り読してみました。
ちょっと粗削りでした。
次回作、期待してます。



●HAGIO MOTO SFアートワークス / 萩尾 望都

東京で作品展、あったんですよね。
あったんですよね~~~~。

うらやましい!!!

その作品展の作品集(図録)でもあるこのイラスト集。
そうです、私はモト様信仰者ですよ(笑)。
(今月の「月刊フラワーズ」が買えなくて
増刷分をどこで手に入れようか考え中です)

もうなにも言えません。
モト様のスケールの大きさに
昔からノックアウトされてます・・・。