七夕(しちせき)の会 味吉兆さん。 | ハナ キッチン 大阪 (北浜)お料理教室

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今日は七夕の会🎋。

北堀江の味吉兆さんに皆さんとお邪魔しました。


七夕の乞巧奠(きっこうでん)では織姫は機織り、彦星は牛飼い。


笹の蒔絵にお素麺は織姫の織る絹にちなみ(蜘蛛)の糸や繭玉、糸巻きに見立てられ



笹に乗ったお造りでお料理がはじまりました。

どれも素晴らしい包丁技にうっとりです。

八寸は願いを書く短冊の元になったと言われる梶の葉に美しい和歌が書かれた短冊の陶器。

梶の葉に生えている毛は、筆の墨ののりをよくすると先人たちはこの葉に文字を書かれました。

私が当たったのは、

春日野へ若菜を摘みに行くのであろうか、白妙の着物の袖をひらめかせて人がゆくのは。

紀貫之 古今和歌集 


この方は「土佐日記」を書かれた紀貫之(きのつらゆき)。


自分が言うまでもなく

男性でありながら「女性らしいかな文字」を使われた日本の文学そして書の世界の日本人にとってとても大変な大先生。


七夕は女性のお稽古の上達と願いと「書く」と言うことで、

紀貫之の女性らしいかな使いの美しさをこの日のお料理に乗せられた素敵なはからいでした。


この時期の料理の形の水無月には由来があり、

氷室開きと言いい、

昔は山奥の洞窟などの穴に冬の氷を蓄え無事に夏を過ごせるように願い貴重な氷を食べました。

水無月と言えば何でも京都のイメージですが、

初めて氷室氷をおあがりになったのは『日本書紀』で仁徳天皇だと言われています。



お魚は鮎。

鮎は特に男女のいざこざに仮託して良く万葉集などで数多く表現されてきたお魚です。



これもまた恋に溺れて離れ離れになってしまった織姫さまと彦星さまの恋にふさわしい七夕のお魚に思えます。

勿論、季節ということもありますが、

それ以上に切ない恋の物語りに素敵にマッチングですネ。



蓼酢。

日本の鮎漁は鵜飼の他に蓼流しと言って、

今はこの方法は禁漁されていますが、

鮎が生きる川の岸辺に生える蓼の葉を煎じて川に流すとそこにいた鮎が窒素して浮かび効率良く漁が出来ました。


蓼と鮎は切っても切れない関係なんですよ。

関西人にとっては鮎と言えば琵琶湖が真っ先に思い浮かびますが、

佐賀県の玉島川も鮎を愛する日本人にとってご由緒正しき鮎の名所です。

神功皇后が戦の勝敗を占うために金の糸を使い鮎を釣り上げ魚を占うとされました。


鮎に下にひかれた葛の葉は実は豆科ニコニコ

もう一つの七夕物語「天稚彦物語」では

まるでジャックと豆の木のように植物の蔓が天へと伸びたり

そこでは美しい天の川は瓜からできます。



瓜のお料理も。

どれも見渡せば周りは七夕の大切なモチーフばかりに巡り逢え嬉しかったです。


炊き合わせの丸ナスと湯葉のあんかけと


こちらのスッポン(まる)ご飯は七夕に関係なく…私が個人的に頂いてみたくて…。
お願いしていたものです。笑。

芸より食いしん坊の私の七夕の願いも叶えていただきました。笑。

大興奮した美味しさです。

真桑瓜より嬉しいメロン。

皆さんで甘い幸せ気分。😊😊

こちらは以前お教室に通って頂いていた方が召しあがてみたいとかねてから仰っていた、

貴重な新見産の備中白小豆。

繊細な優しい小豆で作りたてじゃないとその香りが飛んでしまう贅沢な水玉。

料理長さんがこの日の為に用意してくださいました。

蓮の葉に水滴が流れているような素敵な演出でした。



料亭はカウンター割烹と違って口八丁手八丁に料理人が説明をする事がないわきまえがおありになる空間なので、

相手というより自分の素養が目の前の料理となって映るので


絵にも描けない涼味ある瞬間の情景を心で食すには結局は自分で勉強するしかないのです。


私も勉強不足すぎるのですが、
きっと昔の大阪の旦那様はそんな料亭文化を愛する素敵な方々が普通に沢山いらしたのかなっと思います。



他所で出しゃばって色々と話すことは本当はお行儀が悪いことなのですが料理長さんがとても懐が広い方なので、

お人柄に甘えさせていただき



皆さんと立ったり座ったりはしゃいだりもしながらも…笑。

ハナキッチンらしく


自由にのびのびとお料理のお勉強させて頂けてとても感謝しております。



皆さま、楽しいひと時を過ごさせていただきありがとうございました。

ご一緒してくださった飾り切りの先生のお差し入れの瓜も素敵。ラブ



素敵な七夕の日をどうか皆さまが迎えられますように。🎋