『アルプス席の母』早見 和真(著)

 

 

 

 

 

 

【内容情報】(Amazonより

まったく新しい高校野球小説が、開幕する。
秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。湘南のシニアリーグで活躍する航太郎には関東一円からスカウトが来ていたが、選び取ったのはとある大阪の新興校だった。声のかからなかった甲子園常連校を倒すことを夢見て。息子とともに、菜々子もまた大阪に拠点を移すことを決意する。不慣れな土地での暮らし、厳しい父母会の掟、激痩せしていく息子。果たしてふたりの夢は叶うのか!?
 

虹感想

お邪魔しているブログで気になっていた作品。
妹が絶賛していて手に取りました。
 
 
設立10年足らずの新興校の野球部に入部するために神奈川から母と共に大阪に拠点を移した秋山航太郎。
声の掛からなかった甲子園常連校の山藤高校を倒すことを夢見て大阪での生活がはじまる。
不慣れな土地で厳しい掟のある父母会の役員を引き受けた菜々子。
激やせしていく息子は、果たして、甲子園出場の夢が叶うのか。
 
 
 
 
 
息子の高校野球生活の3年間をそれを見守る母親目線で書かれた作品です。
我が家の息子はスポーツ系の部活ではなかったので共感できるかな?と不安でしたが、グッとこみあげる箇所が何度もあり引き込まれました。
 
父母会の「掟」
監督への裏金?
父母同士の上下関係…
球児達は怪我をしたり成績不振に陥ったり…
前半はイライラしたりハラハラしたりでしたが、
後半は、スッキリ爽快な展開に…
出来すぎ感はありましたが、その裏では全国の多くの球児達が苦渋を舐めているのかとも思わされました。
私は関西出身なので、出てくる仮説の高校は実在のあの高校かな?などと考えながら読みました。
 
 
 
主人公の航太郎は、夫を亡くした母の気持ちをよく理解している優しい高校生。
菜々子とのやり取りの場面で何度も涙がこみ上げてきました。
菜々子と香澄の関係も良いな!と思ったし、最後まで航太郎の実力を信じてくれてた佐伯監督も素敵でした。
 
 
大学生になった航太郎や仲間たちのその後も読んでみたいです。
 
 
 

最後までお読みいただき有難うございました(*^^)v