1週間ぶりに療育園に行った。
みつばちにとって大好きで楽しい場所だから。
私は、誰にも会いたくないけれど、
涙が勝手には出てこなくなった。
霧がかかった頭で、
けれど人前では、笑えるみたいだった。
保育士さん、お友達、リハビリの先生たち。
みんなと遊んで、おいしい給食をたべて、
連れて行ってよかったと思った。
なぜか、終業後に医師の診察が入った。
いつもの時間は空いていなくて、と。
何か悩み事はありますか?と聞かれて、
遺伝子疾患が見つかりました、
どうなるのか、どうしていけばいいのかわかりません。
と、療育園で初めて泣いた。
これはびっくりしますね、と、疾患の説明を読んで、
医師は笑った。
症状が、今のところあまり当てはまりませんね。
てんかんもない。筋緊張もない。
自閉傾向も見られない。
いつか症状が出てくるかもしれない。
けれど、出てこないかもしれない。
遺伝子検査が一般的になったのは最近で、
きっと、10年前なら診断名はつかなかった。
だから、同じ疾患を持った大人は、きっと知らずに生きているでしょう。
けどね、お母さん、私たちができることは、病名に関わらず、一緒。
この子のペースで進んでいく成長を、見守って、手助けしていくことだけだから。
多分他の子よりもゆっくり、けれど確実に成長していくから、見守ってあげて。
診察が終わると、保育士さんたちが、大丈夫だった?と駆け寄ってきてくれた。
キッパリ話すタイプのお医者さんだから、泣いたのかと。
先生たちと一言でも話したら泣いてしまいそうで、
ずっと目線を合わせるのを無意識に避けていた。
先生たちを見て、また泣いた。
療育園に連れておいで。
美味しいご飯食べて、
楽しく遊んで。
ほら、ミツバチちゃん今日も楽しそうにしてる。
あとはお母さん、家で何にもできなくても、大丈夫。
ご飯ちゃんと作れなくても、大丈夫だから。
お母さんが大丈夫になるまで泣いていいし、話したかったらいつでも聞くよ。
バカみたいに泣いた。
先生方には感謝しかない。
みつばちが、いないいないばぁ、を覚えた。
いないいない?と私が言うと、
ちいさな手を顔の前に持っていって、
鼻先しかかくれなくて。
ばあ!と私が言うと、
声を上げて笑いながら手を離す。
あぁこの子も成長している、と、思った。
この子のことで悩んでいて、
けれどいつも、この子に救われる。