午前中は思いがけない建長寺と半僧坊の素晴らしい紅葉を満喫してから午後の公開講座でした。


第一講は何時もの彭丹先生による、蘭渓和尚語録の現代日本語翻訳。700年以上も前に書かれた中国人僧侶による難解な禅語録を、中国人の先生が日本語に訳する至難の翻訳です。





途中で北宋時代の政治家・文人・書家であった蘇軾の有名な詩を引用している。

”渓声便是廣長舌、山色無非清浄身” 


また同時に、唐時代の大詩人″白楽天”の詩も引用されていた。

”野火焼不尽、春風吹又生” 野原を焼き尽くす事は出来ない。春風が吹くと生命が生き返る。


第二講は舘先生による”日本禅宗史における蘭渓道隆の位置ずけ”。

舘先生はこれまで5年間寝る間も惜しんで蘭渓道隆(大覚禅師)の研究に打ち込んで、大覚禅師語録を始めとして多くの論文を発表されてきたが。。。。。まだまだ緒に就いたばかりだそうで、今後何十年も掛かる奥の深い研究が求められているとの事。




第三講は高橋先生による”鎌倉松谷寺の学僧智照”。 名調子なるも難解その物。


この公開講座の発案者、運営責任者であり、建長寺派教学部長を3期12年、宗務総長を3期12年、鎌倉学園理事長も務められた建長寺の名物僧侶高井正俊さんがこの度任期がが終了、勇退してご自坊の戻られることになった。有志から花束と記念品を贈られた。


1946年生まれ,私と同い年だそうですが、今後ますます修行を積まれていかれるのでしょう。


  

ひとまずお疲れ様でした。公開講座は来年も引き続き開催されます。