科学では説明できないことがこの世の中にありますよね?私が体験した心霊体験を書きます。


「びしょ濡れの女性」

このお話しは、私が高校1年生の時の体験談です。
私の高校ではアルバイトの許可を簡単にくれる学校でした。入学する前から
「アルバイトをしたいから何かいいのがあったら教えて!!」と、知人や同級生に伝えていたので入学して
ひと月もたたない間にすんなりと喫茶店のアルバイトが決まり喜びました。
5時〜11時の6時間のアルバイトでした。

喫茶店の雰囲気は、カントリー調の内装で少し薄暗かったのを覚えています。店舗は2階にありました。
全てテーブル席で、入って3メートルくらいは真っ直ぐ進むのですが、そこから右と左に分かれていて
右手は5つのテーブル席。左手は7つのテーブル席がありました。
1番の人気席は、右手に曲がったら大きな窓ガラスがあり4人掛けのテーブル席。
その席が1番人気の席でした。とにかく、窓ガラスが半端なく大きい!ジャイアント馬場さんが5人くらい入るくらい!
2階なので歩く人達を眺めながらあーだこーだなどと言いながら食事ができるし
カップルが座って沈黙があっても、道行く人を眺めながらなので会話がなくても気まずくはなりませんからね。(自分達も下からは全身丸見えなんですけど)
雰囲気も少しは明るく感じたのを覚えています。

お店を入って今度は左に曲がると、席は7つもあるのに窓はたったの2つ。しかも外には頑丈な納戸がついていて、マスターは1回も開けた事がないと言っていたのを覚えています。右に比べるとはるかに薄暗かったです。

マスターの料理が凄く美味しく、休みの日は満席状態が当たり前だったので
土曜、日曜、祝日は従業員全員出勤でした。
平日はマスターとアルバイト2人がいれば回せましたけどね。


仕事に慣れてきた頃、私はいつも通り自転車をこいでバイト先に向いました。その日は、私とマスター2人でお店を回しました。7時頃にはお客さんが途切れたのでマスターは、1階にある本屋さんへ。私は暇だなぁーと思いながら、頬杖えをついてカウンターからお客さんが来るのを待ってました。確か9時頃です。
やっとお客さんが来ました。1人は上が黄色のシャツで白の短パンに黒のヒール。2人はショートカットの女性しか覚えてません。
…あれ…3人目…?
最初の2人のお客さんは20代くらいで楽しそうにおしゃべりしながら入って来ましたが
3人目のお客さんは、全身雨に濡れたみたいにびしょ濡れで、頭は黒髪でゆるくパーマがかかっていて、下を向いていたけど雫が髪の毛の先からポタポタとたれていたのを
私は覚えいます。

私は
(やば!傘持ってない!今日晴れてたし!)
そっちが気になり、カウンターからも外の様子がみえたので外の状況を見ました。
(降ってないじゃん)
外は雨など降っていません。
私はほっとした瞬間…鳥肌が立ちました…
(あれ?さっきの最後の女性…濡れてなかった…?)
私は、少し恐怖に怯えながら
3人が左に曲がったのを見ていたので、お冷を持っていきました。4人席にさっきの女性達が座ってたので私ほッとしてお冷を3つ置きました。1つ…女性がいます。2つ…女性がいます。3つ…濡れた女性がいません。お冷を3つ目のお冷を置いた時に、2人の女性は何も言いませんでした。
(あの人トイレ行ったんだ!よかった。人間じゃん!)
私って馬鹿だなぁーとか考えながら
カウンターに戻りました。
5分くらいしてオーダーをうかがいに行きました。それくらいにオーダーを聞きに行くのが日常だったので。
テーブル席へ行くと、まだ2人しかいません。
私は、2人のオーダーをメモし終えた後
気になり
「もう1人のお客様はオーダーは後でよろしいですか?」
と聞きました。
「??」
2人の女性は、顔をお互い眺めて私に
「私達2人ですよ⁈」
「…でも、お2人の後にお1人の女性がいたんですが…
ずいぶんびしょ濡れでしたが…?」

…2人の女性は
「私達2人です」と言っていましたが…


私は1人目の女性の表情を見逃しませんでした。
何かに怯えている引きつった顔を。
(何か隠してる)
…なぜなら…1人目の女性の後ろにあの3人目の濡れた女性がいたからです…
顔は見えませんでしたが、相変わらずびしょ濡れでした。
私にも少し霊感はあるみたいですが
霊の心までは読めません…