今回のお話は、ちょっと不思議系です。
今から約15年程前のお話です。
当時僕は持病が再発して
長期の入院をしていました。
子供の頃から、何度も入院していたので
入院自体は全然苦にならず
むしろ、本を読みまくったり
ゲームをしまっくったり、
ビデオを見まくったりして
充実した入院生活を送っていました。
そんな中、隣室のおじさんが
僕がプロレスのビデオを見てると
必ず「見せてくれよ」と言って、
ジュース等を買ってきて
一緒に見ていました。
そのおじさんは空手の先生だったそうで、
特に格闘技系のプロレスがお気に入りでして
二人で盛り上がって見ていました。
やれ、トーナメントがあると
誰が優勝するかでこれまた盛り上がり
応援してる選手が勝ち進むと
これまた盛り上がり
と、かなり楽しまれてました。
しかし、ある時期から
おじさんの体調が崩れ出し
以前のようには盛り上がれないようになり
やがて僕の部屋にも
なかなか来れないようになられました。
でもある時、とても体調がすぐれられた日に
ジュースやお菓子を大量に買って
僕の部屋に来られました。
そして、やはりお気に入りの選手を見て
とても喜ばれていましたが、
おじさんが僕とプロレスを見たのは
その日が最後になりました。
またまた体調が悪くなったおじさんは
数週間後に他の病院に移られました。
その日、僕の部屋に来られたおじさんは
奥様に車椅子で連れて来られたのですが、
僕の顔を見るなり
「ばんざいむ!今日は時間がないが、
またヴォルク・ハンを見せてくれ!」
と言われて、とてもスッキリした笑顔で
僕の病室を後にされました・・・・
そして約一ヶ月くらい経った頃、
僕も既に退院しており、
その日は通院してきてたのですが、
同室で知り合いになった人たちに
元気になった顔を見せるため、
自分がいた病室に向かいました。
そして帰ろうと思い
エレベーターを待ってたら、
例のおじさんの奥様が、
エレベーターから降りてこられ
僕を見てとても喜ばれました
「よかった~~
ばんざいむさんに会いに来たのですよ!」
と言われました。
そして話を聞くと、
あの後、2週間後くらいに
おじさんは亡くなったのだそうです。
でも、亡くなる直前まで
「プロレスが見たい」と言われてたそうで、
奥様が
「そんなに見たいのなら、何か借りてきましょうか?」
と言われたそうですが、
おじさんは
「ばんざいむと見たいんだ。
あいつが一緒じゃないと面白くない」
と言われたのだそうです。
だから、奥様は
「ホントに、あなたにはよくしていただいて。
主人があんなに喜んでたのって、最近無かったから
せめて、もう少し時間があったらね・・・」
と少し涙ぐみながら言われました。
それを聞いた時、やはりショックだったし、
涙は出なかったけど、
やりきれない悲しい気持ちになりました。
でも奥様はこう続けられました。
「あなたには本当に感謝してます。
主人も病気になって、かなり落ち込んでたのに
あなたの明るさに救われてたようです。
ホントにね、ありがとうございました。」
とハンカチを目に当てながら、
僕に深々と頭を下げられました。
その時でした。
奥様が頭を下げられた向こうで
誰かが手を振ってます。
何気なく見ると、
なんと、おじさんが僕に手を振ってるのです。
僕は一瞬 「え!?」と思ったのですが、
奥様が頭をあげられたので見えなくなりました。
なので、あわてて奥様の頭を避けて
そっちをみたのですが、
もう誰もいませんでした。
でもその瞬間、自分でもびっくりするくらい
大粒の涙が溢れてきて、
思わずしゃがみ込んでしまいました。
すると奥様は僕の肩に手を置かれて
「ありがとね、ありがとね」
と何度もお礼を言ってくださいました。
あの時の事は今でもよく覚えています。
僕の見間違いだったのかもしれませんが、
とにかく泣く感じは無かったので
とても驚いたのでした。
数年後に奥様も亡くなられたと聞きました。
この記事を書いてて、いろいろ思い出しました。
おじさんはきっとプロレスもだけど、
僕のキャラも気に入ってくださってたのだと・・・
そして、ホントは末期ガンだったのに
奥様はそれを隠しておられたのを
おじさんは気がついていたのだということが
なんとなくですがわかるのです。
おじさんはきっとプロレスもだけど、
僕のキャラも気に入ってくださってたのだと・・・
そして、ホントは末期ガンだったのに
奥様はそれを隠しておられたのを
おじさんは気がついていたのだということが
なんとなくですがわかるのです。
・・・・明日は久々に休暇になったので、
今夜仕事が終わったら、
おじさんが大好きだった
ヴォルク・ハンの試合でも見ながら
ビールでも飲もうと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。