あっという間に5年の月日が経ちました。

あの頃は全くイメージできなかった5年後が、想像を絶する明るさで迎えられたことを幸せに思います。

 

 

もし今日があの時と同じ気持ちなら、今日は最悪だけれど、悪いことは絶対に続かないもの。

そこから抜け出そうとすれば、必ずどうにかしようと苦しんで、もがいて、それでもどうにかしたいと願うからこそ、悪いことは続かない。

 

そんな思いの中で、今年は結婚をしました。

そして、子供を授かりました。

人生で最高の瞬間に立ち会うことができました。

夢を叶えることもできた。

来年は、5年前に想像できなかった息子に会うことができそうです。

そして、自分人生における最大の夢も叶えられる日がきます。

 

 

人生どうなるかなんてことはわからない。

 

身体の限界を感じた夜。

指も動かすことができない夜に見た、病室の天井。

「なんで俺なんだ」と思って涙したエレベーターホール。

動かない身体に涙しながら登った階段。

不安しか感じなかった綺麗な夕焼け。

何をしても辛いだけだった毎日。

 

たかだか膵島の、ほんの小さな細胞の集まりが壊れただけ。

それが受け入れられなかったあの時。

「1型糖尿病ってわかる?」

知っていることはわかっても、それが自分の病名だと受け入れることは簡単じゃなかった。

 

それでも、それまでの努力や人の支えを受けて、ここまで幸せな時間を過ごせるんだなと思うと、人生捨てたもんじゃないと思う。

もしダメになりそうな時が来ても、辛い時間に押しつぶされそうになっても、何かを諦めそうになる時が来ても。

それでも、それでも、それでも。

それでもどうにかなる、それでもできる、それでもどうにかする。

強い気持ちを持つことができたとしたら、きっと病気になる前より、ずっと素敵な時間を過ごすことができると思う。

 

 

2019年12月10日、今日の僕は幸せです。

家族と一緒に過ごせる今を大切にして、自分の充実した時間が誰かの幸せな時間になるように。

また来年も、同じように幸せだと思える日を迎えられるように、毎日を一生懸命に生きていきたいと思います。