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病院の中を車椅子に乗って誰かに押してもらってる。
誰に押してもらってるかわからない。
ずっと廊下を延々と回ってる夢。
内側に部屋はあっても、下る階段や、別の棟に行く通路はなくて、行けるのは部屋だけ。
もし別のところに行く階段や通路があったら。
もう生きてこの世界に帰ってこれなかったんじゃなかったと思う。
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「あぁ、あれから2年経ったのか…」
朝起きて不思議な気分になりながら、感慨に耽るまもなく時間が過ぎて、気がついたら今日が終わっちゃうんだ。
仕事中、集中するために目を瞑ることが多いけれど、今日はまぶたの裏に2年前の断片的な記憶が蘇っては消え、蘇っては消える。
救急車を呼んだときのこと
病院に着いたときのこと
痛みで目が覚めた時のこと
目が覚めたら親がベッドサイドにいたこと
夜中に目が覚めて、見上げた天井と動かない体
無理に忘れる必要はないだろうし、忘れたくても忘れられないと思う。
記憶が薄れても、毎年今日は2つ目の誕生日だから、大切にしていけたらと思います。
病気になって良かったなんて絶対に思わない。
でも、病気にならなければ本気で生きることを、楽しむことを考えなかったんじゃないかと思う。
これは、病気になる前は本気で生きてこなかった証拠だと思う。
全力で生きること、楽しむこと、そして他人の人生を生きないこと。
明日死ぬとしたら、今からの24時間の生き方を変えるような生き方はしちゃいけない。
いつ死んでも後悔のない生き方をしなきゃいけない。
それが、この病気になってわかった「幸せになる生き方」