検査結果当日母と2人で病院へ。



1時間ほど待って診察室に呼ばれ

E先生に「検査結果なんですけど、悪性でした」と

あっさり言われた。



隣に座っていた母は息を呑んだ後

涙声で「本当に乳がんなんですか?」と

聞き返していた。



E先生の声はなんとなく冷静に聞いてたけど

頭が真っ白になって、母の涙声を聞いてわたしも

涙がこみ上げてきてしまった。



それからE先生は一方的に手術をしなきゃいけないこと

手術をするためにいくつか検査をしなきゃいけないことを

説明して検査の予約をした。



その後も早く終わらせようとするE先生は

「早期だから命に係わることはない」としか

説明をしてくれなかった。



早期ということは遠隔転移をしない非浸潤癌なのかもしれないと思い

慌てて乳がんの本を取り出し、どの種類なのか聞いた。



するとE先生は苦笑いをして浸潤癌を指差した。

違う、遠隔転移するんだ・・・・・どこが命に係わらないとわかるの



じゃあ検査を受けてくださいと帰されそうになり

乳がんの本に必ず検査結果のコピーをもらうこととあったのを

思い出し、E先生にお願いしたら



「ここでカルテの開示はできるけどコピーはできません」

と断られ診察室を出た。



悪性とわかってからのE先生の態度の変化に

愕然としたことと、告知で頭が真っ白になり

聞きたいこともほとんど聞けなかった。



ボーゼンとしたまま家に帰ると

結果を知った伯母が来て、私を見るなり抱きしめた。

「大丈夫!大丈夫だからね!」と背中を何度も撫でてくれた。

わたしは伯母に抱きしめられながら声を出して泣いた。



今まで覚悟してるつもりだったけど、全然できてなかったんだと

思った。



その日の夜は一睡もできず

怖くて電気を消すこともできず

借りていたDVDを頭に入らないまま

朝が来るまで見続けた。