現場は、午後6時すぎに終了。
一緒に出演していた、
背の高いモデルのようなKさんと
最期に現場入りした、若くてさわやかなⅠ君と3人で
監督やスタッフさん達に挨拶して、帰り支度をする。
ハムラは、演技はともかく
挨拶や立ち振る舞いでは
そうそう負けない自信がある
するとそばで、砂埃を一瞬で葺き流す風のように
キモチのいい声で
「お疲れさまでした」
見ると・・・
さわやかⅠ君だ
背筋をぴしっと伸ばして
なかなか素敵な挨拶をしている。
なかなかやるな・・・(^~^)
荻窪のスタジオを出た。
外はまだ明るく、
少し熱の醒めた空気が肌に心地いい。
軽く伸びをして、歩き出そうとしたとき、
「あの・・・」
さわやかⅠ君が声をかけてきた。
「羽村さん、前にもお会いしたことありますよね」
はいぃ!?
あわてて振り向き、改めて彼をよーく見てみる。
20代前半くらいのさわやかな風貌。
色白で小柄だけど、しっかりした体つき。
・・・だ、誰だっけ!?
「前にも一緒じゃなかったですか?
ほら、○○のときに・・・」
・・・そ、そうだっけ!?
うーーーーーーん。
人の名前は苦手だけど
顔を覚えるのはけっこう得意なハムラ。
が、しかーし。
ごめん!やっぱ思い出せないやぁ。。。Y(>_<、)Y
すると、さわやかⅠ君は言った
「てゆーか羽村さん、●●●にいませんでした?」
な、な、な、なぜそれをーーーーー!!
●●●というのは、
ハムラが昔お世話になってた
事務所というか養成所というか制作会社というか・・・の名前。
もしや・・・
「僕も昔いたんですよ、●●●。
Ⅰ・Rさんとか仲良くて・・・
Ⅰ・Rさんが出た映画で羽村さん、ヒロインやってましたよね」
・・・・いやぁ、偶然てあるもんですね
確かに、けっこう人数たくさんいる会社だったんですが、
それにしてもこんな展開。
いやでも、そういえば
同じ事務所の仲間が言ってたな。
同じように、オーディションか何かで
昔同じ事務所だった人に声かけられたんだって。
やっぱり、同じようなところを通って歩んでる人は
同じようなところをまた通るんですかね。
広いようで狭いこの世界。
Ⅰ君!!次に会ったときには
私の方がもっとさわやかに挨拶しちゃいますよぉ:*:・( ̄∀ ̄)・:*: